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PNC会員へ・・・
会員のみなさま 1527 後醍院 廣幸
おはようございます。本日は2021年10月5日(火)、現在は朝の6時50分です。
台風一過的晴天がようやっと連続した秋になりつつある昨日・今日です。
それでも”毎日が日曜日”の巣篭り人間としては予定も少なく、今日の午前中には
リハビリと”じゅんさい池1周ウォーキング”くらいしか予定はありません。
もう記述するのは止めたはずのコロナ感染数ですが、あまりにも減り方が激しい
ので昨日の分は書いておきます。都で87人で全国では602人まで減少して
来ました。この減少人数を鑑みて昨日あたりのテレビを見ていると繁華街中心に
人出はもう例年と変わらないぐらいになっています。予想される第6波の前に
思いきり外出を愉しんでおこうとの気概が感じられます。
昨日はキャスターの小倉智昭氏の肺がん公表の件がテレビ報道を席巻しました。
テレビに良く出る人のがん(それもステージ4)はやはり驚きであることに間違いは
無いでしょうか?!元々3年前に膀胱がんを患って手術をしていて、その転移的な
ステージ4の肺がん発生とのことです。本年1月には実弟が肺がんで亡くなりました。
弟の肺がんは扁平上皮癌といい、肺の上部に出来るがんとのことでした。肺がんの
7割は肺の大部分を占める肺腺がんというやつです。弟の場合、2年ほど前にこの
がんが見つかり(その時点でやはりステージ4)、1年半ほど闘病して逝ってしまい
ました。小倉さんの肺がんがどのあたりかは?ですが、上皮癌の場合は喫煙の
影響が大とのことです。やはり喫煙だけは止めるべきですね!
小倉さんは当方の大学の1年先輩です。当方らが所属していた軽音楽部で
ハワイアンをやっていたとの記憶があります。競馬中継のアナウンスをやらせたら
秀逸でした。本人はステージ4の肺がんを克服するのは当然とファイトをもようして
いるようですが、当方的には抗がん剤治療は出来たら回避してほしい(?)治療
方法です。弟の1年半に及ぶ闘病でも副作用が多く出て本当にその痛みも沢山
噴出し、癌はやっぱりトンデモ病であるとしか思えませんでした。
小倉さんは回復したらやることが山のようにある人なので、何とか生還したいと
思うのは当たり前です。当方などはやることがほぼないので、もしステージ4の
がんが見つかったら生きている期間が短くて結構なので痛みや苦痛だけは取り去って
欲しいと切に願うものです。もう旨いもんや飲みたいもんはどうでも良いですから
痛みだけは無いようにしてほしいと祈ります。
本日の添付は植草氏の他に癌と狭心症に関する記述を付けます。今少し
苦しさに対応する緒策を研究しておきましょう!
「植草一秀の『知られざる真実』」
2021/10/04
野党統一候補選定を市民が担う
第3046号
選出され、岸田内閣が発足した。
岸田氏は10月14日に衆院を解散し、総選挙を10月19日公示、10月3
1日投票の日程で実施する方針を固めたと報じられている。
岸田内閣は足が速い。
鮮度が落ちるのが速い。
時間が経つとすぐに腐敗が始まる。
そのため総選挙を急ぐ。
腐敗臭が立ち込める前に選挙を実施してしまおうということ。
また、コロナの新規陽性者数が減少している。
しかし、人流はすでに再拡大に転じている。
コロナ感染の再拡大が目立ってくる前に総選挙を実施してしまおうとの考え。
さなかった。
この教訓を生かして、政権発足直後の衆院総選挙に臨む。
その際のあいさつで
生まれ変わった自民党をしっかり国民に示し、支持を訴えていかなければなら
ない。」
と述べた。
しかし、「生まれ変わった自民党をしっかり国民に示すには、示す場と時間が
必要。
臨時国会は野党が召集を求めてきたもの。
憲法に、いつまでに招集しなければならないとの期日の規定がないのをいいこ
とに、国会召集の義務を果たさずに来た。
1ヵ月間も自民党の党首選びに時間を注いでおいて、党首が決まり、内閣を交
代するための臨時国会を開いて、一切の審議に応じない。
「生まれ変わった自民党」
ではなく
「何一つ変わらない自民党」
の姿が国民の前に明示されている。
甘利明氏はUR疑惑を解消していない。
政治権力に支配された刑事司法が不起訴にしたことを盾に一切の説明責任を果
たさない。
国会から姿をくらまし、逃げの一手で今日に至る。
内閣支持率が高水準である間、コロナの新規陽性者数が減少している間に総選
挙を済ませてしまうとの浅はかな魂胆は見え見えで、この点を見据えて、国民
が厳しい審判を下さねばならない。
衆議院総選挙は政権選択の選挙。
いまの自公政治を存続させるのか。
それとも、日本政治を刷新するのか。
主権者はこの点を十分に考えて投票に臨まなければならない。
主権者である国民が、政治のあり方を決めることのできる最重要の機会が衆院
総選挙。
必ず選挙に行き、選べるなかでの最善の投票を行う必要がある。
「帯に短し、たすきに長し」で理想の候補者がいなくても、選べるなかでのベ
ストを選択して投票するしかない。
多くの人が選挙を棄権すると、政治利権を独占しようとする25%の人々に政
治の実権を奪われてしまう。
25%の人が政治を支配するいびつな状況を変えられない。
投票に際して注意事項がある。
小選挙区の選挙では当選者が一人しか出ない。
反自公の候補者が複数存在し、反自公の投票が分散すると、自公の候補が圧倒
的に有利になる。
したがって、反自公の投票を一人に集中させることが必要になる。
本来は野党が知恵を結集して候補者を一本化しなければならない局面だが、そ
の行動が十分取られていない。
したがって、市民の側が一本化するべき候補者を明示する必要がある。
「政策連合(オールジャパン平和と共生)」はこの作業に取り組む所存。
鳩山友紀夫元首相との対談(アジア共同体研究所主宰YouTube動画「UIチャ
ンネル」)
の世直し白書(ビジネス社)
のご高覧も賜りたい。
野党共闘を考えるに際して、基本となるのは4野党による政策協定。
の野党4党による政策協定に以下の事項が盛り込まれた。
2.沖縄辺野古での新基地建設中止
3.消費税減税・富裕層課税強化
4.原発のない脱炭素社会追求
5.権力私物化疑惑の真相究明
い。
「政策連合」の提案が基本的に実現している。
野党4党政策協定に国民民主党が加わらなかった。
国民民主党は連合・六産別を支持基盤としている。
連合・六産別は
のスタンスが色濃い。
政策協定の4野党よりも自公に基本政策が近い。
維新は完全に自公陣営の政治勢力である。
したがって、政策協定の4野党を軸に、小選挙区の統一候補を選定することが
重要だ。
本来は、複数候補を擁立せず、野党候補を一本化することが望ましいが、そこ
まで共闘体制が深化していない。
残念だが、これが現実だから、この現実のなかで主権者である市民が投票を集
中させるべき候補を選定する必要がある。
自公候補が圧勝すると見込まれる選挙区においては、比例代表の票を掘り起こ
すために野党陣営が複数候補を擁立することは戦術上あり得るだろう。
しかし、野党勢力が共闘すれば自公候補を敗北させる可能性がある選挙区では
候補者一本化を可能な限り追求する必要がある。
い。
共産党の協力が極めて重要になる。
擁立を取り下げて共産党候補の当選に尽力する必要がある。
岸田内閣が発足したが、何一つ重要政策を明示しない。
コロナは感染が減少しているときに何をするのかが重要なのだ。
最重要の三施策は
1.正しい情報の提供
2.検査の徹底的拡充
3.必要十分な病床確保
である。
行動制限緩和に「接種証明・陰性証明パッケージ」が叫ばれているが、「接種
証明」に意味はない。
接種しても他者を感染させるのだから、接種証明は意味がない。
接種すると重症化しにくいことが宣伝文句になっているが、接種した人が重症
化しないことが事実なら、感染させる人が存在しても問題ないことになる。
接種した人は、周りに感染させる人がいてもいなくても、問題ないというこ
と。
接種を受けるか受けないかの判断は個人に委ねられている。
接種を受けないことで差別や不利益取扱いをしてはならないことは国会の付帯
決議に明記されている。
接種を受けない人が感染して重症化した場合には自己責任ということになる。
しかし、ワクチン接種後急死者数が異常に多い現状では、ワクチン接種を受け
ない個人を責めることは適正でない。
感染拡大を防止することを目標にするなら、「接種証明」ではなく「陰性証
明」が必要不可欠。
そのためには、政府が運営する「無料検査所」を全国で開設し、すべての市民
がいつでも何回でも無料で検査を受けられる体制を整備することが必要不可欠
になる。
コロナで重要なことは正確な情報を十分に周知させること。
コロナ恐怖を煽ることも正しくないし、ワクチンリスクを伝えないことも正し
くない。
最重要の施策は必要な病床を確保すること。
政府から巨額の補助金を受け取りながら、病床を供給してこなかった地域医療
機能推進機構(JCHO)や国立病院機構の責任を厳しく問う必要がある。
総選挙では適正なコロナ対応策を明示することも極めて重要になる。
次に癌です。
急に痩せたら「がん」を疑え!? 実は危険な「がん共通の初期症状」3選
人生100年時代は、健康こそ最大の資産です。
しかし40歳を越えると、がん、糖尿病、腎臓病といった病気を避けては通れません。国立がん研究センターによれば、40~49歳のがん患者数は、30~39歳と比べると3倍以上です(2018年)。もちろん50代、60代と年齢を重ねるにつれ、がん患者数はどんどん増えていきます。
本連載は、毎日の食事から、大病を患ったあとのリハビリまで、病気の「予防」「早期発見」「再発予防」を学ぶものです。著者は、産業医×内科医の森勇磨氏。「予防医学ch/医師監修」の管理人でもあり、動画は「わかりやすい説明で参考になる」「怖いけど面白い」と評判で、チャンネル登録者は27万人を超えています。初の単著『40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」』を出版し(9月29日発売)、がん、糖尿病、高血圧、食事、生活習慣、人間ドック、メンタルというさまざまな観点から、病気にならない知識と習慣をあますところなく伝えています。
日本では2人に1人ががんに罹患し、3人に1人ががんでお亡くなりになると言われており、がんの存在は誰にとっても無視できるものではありません。
さまざまながんが存在しますが、がんには共通した特徴があり、似たような症状が出現することがあります。
本日紹介する「がんに共通する特徴的な症状」を覚えておいて、もし当てはまることがあった場合は病院を受診してください。
● 実は危険な症状①「心当たりのない体重減少」
がん細胞は宿主である人間のタンパク質や脂肪をエネルギー源として成長します。がんの成長に伴って、逆に人間の体重が減っていくことがあります。
がんで筋肉が落ち、体重が減ってしまった状態を医学用語で「カヘキシア」、日本語で「悪液質(あくえきしつ)」と呼びます。
テレビを見ていて「なんだかこの人、やせて元気がなさそう」と思った芸能人が、実はがんだった。そんな経験はありませんか?
「何もしていないのに半年~1年の間に体重の5%が減る」のは医学的には異常です。心当たりのない体重減少があれば、まずは病院の内科に行きましょう。
● 実は危険な症状②「熱が出たり下がったりする」
医学用語に「不明熱」というものがあります。ざっくりいえば、「3週間以上、38度くらいの熱が出たり下がったりする状態」を指します。いろいろ検査をしても原因が不明。そんなときに原因の候補に挙がるのが「がん」なのです。
普通、細菌やウイルスなどが原因であれば、人間の免疫機能が外敵と戦い終わることで熱が下がります。
がんは長期的に体に住みついているので、定期的にサイトカインを放出することで定期的に熱が出るようになります。
これを医学用語で「腫瘍熱(しゅようねつ)」と呼びます。熱とともに、「食欲がない」「吐き気がする」「倦怠感がする」といった症状を認めることもあります。
他の原因である可能性もありますが、風邪でもないのに熱が出たり下がったりする状況が一定期間続けば、病院の内科で相談しましょう。
● 実は危険な症状③「体から血が出る」
がんは大きくなると、がんそのものから出血するようになります。がんの種類によって、出血の現れ方は異なります。
食道がんであれば、吐血(口から血を吐く)します。
肺がんであれば、血のまじった痰が出たり、喀血(かっけつ。肺からの出血。吐血とパッと見では区別できません)が起きたりします。
胃がんであれば、胃から出血した血が腸を通過する間に変色し、黒くなって便に混ざることで、黒っぽい便が出ます。
大腸がんであれば、腸から出血し、新鮮なまま外に出るので赤い血便が出ます。
膀胱がんや前立腺がんであれば、尿に血が混ざります。
子宮がんであれば、腸や膀胱に転移することで血便や血尿が出ることもあります。
生理や痔からの出血などは別として、体から血が一定期間出続けるのは、「体に異常がある」可能性が高いです。いずれの場合も、基本的にはまず一般的な内科を受診してください。
● さらに気をつけたいポイント!
このようにがんにはある種の共通した特徴があります。その上で、個別のがんの症状で気を付けたいのが、「血のつながった家族が罹患したがん」「自分にとってリスクの高いがん」です。
本日ご紹介した「がん共通の3つの初期症状」、親御さんや身近な人にぜひ教えてあげてください。
(本原稿は、森勇磨著『40歳からの予防医学 医者が教える「病気にならない知識と習慣74」』を編集・抜粋したものです)
森勇磨
ついで狭心症も行っておきます。
突然死を招く「狭心症」医師が語る“知っておくべきポイント”
がんに次いで死亡率の高い疾患として知られる、心疾患。働き盛りを襲う突然死の半数以上が心臓のトラブルによるものとあり、その主要な原因である「狭心症」の予防は、高齢世帯はもちろん、若年層においても特に注意が必要です。今回はニューハート・ワタナベ国際病院の渡邊剛(わたなべ ごう)院長が、その症状の概要や、注意すべきリスク因子や検査・治療方法について解説します。
【1】狭心症とはどんな病気?
血管が塞がってしまい酸素と栄養分が届かないと、詰まった先の心筋が壊死してしまいます。壊死した心筋は再生しないので、心筋梗塞のほうがより危険です。また、狭心症ではない人が突然心筋梗塞を起こす場合もあります。
■狭心症の種類
狭心症には大きく3つの種類があります。
1.安定狭心症
階段を上がったり、重いものを持ったり、運動をしたり、心理的なストレスを受けたりしたときに、胸に痛みや圧迫感を感じます。力仕事や運動をしたり、ストレスを感じたりすると、それに応じて、体内にたくさんの血液を送り出そうと心筋が活発に働き始めますが、血管が細っていて血液供給が追いつかず、胸の痛みなどの症状が出るのです。毎回、ほぼ同じ程度の運動やストレスで生じます。
2.不安定狭心症
安定狭心症と違い、痛みが強くなる、発作の回数が増える、少しの動作や安静状態でも発作が起こるといった、痛みのパターンが変化します。それまで症状が安定していた人にそうした変化が現われたら、冠動脈が急速に狭まりつつあることを示している可能性があるので危険です。すぐに救急車を呼ぶか、早くかかりつけの病院を受診してください。
3.異型狭心症
夜、寝ているとき(特に明け方)や、昼間、安静にしているときに、胸痛発作を起こします。多くの場合、冠動脈が一時的に痙攣を起こして収縮し、血流を途絶えさせることによって起こります。大した動脈硬化がないのに起こることがあります。
■狭心症の原因
狭心症の原因は、ほとんどが生活習慣病による動脈硬化です。動脈とは心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管のことで、その動脈が、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧などのさまざまな要因で柔軟性を失い、硬くなってしまった状態を動脈硬化といいます。動脈硬化が進むと、血管の厚みが増し、血管を狭めるので、狭心症の原因となります。
■狭心症のチェックリスト
狭心症のリスク因子には以下の8つがあり、プラス項目が多い程リスクは上がります。
1.高コレステロール血症(高LDL血症)
2高血圧
3.高尿酸血症
4.糖尿病
5.タバコ
6.肥満
7.ストレス
8.家族歴(心筋梗塞の親族がいる事)
です。
自らの生活習慣を変えることで1~7までのリスクは減らすことができます。
■狭心症の予防と食事・運動
【食事】
バランスの良い食事を心がけましょう。塩分・糖分・脂肪分の取りすぎはよくありません。
【運動】
【ストレス】
ストレスは動脈硬化を起こしやすいといわれています。ストレスは発作の引き金になる場合もありますので、できるだけ早めに解消できるように工夫しましょう。
【禁煙】
■狭心症の症状
狭心症の症状は、主に胸の痛みや、締めつけられるような圧迫感です。一般的に、坂道や階段を上ったり、重い荷物を持ったりした時、心理的なストレスを受けたり、急に寒いところに移動したりと、心臓に負担のかかるような行動をとったときに症状が出ます。
痛む場所は、主に胸の中央部から胸全体にかけてで、重圧感、圧迫感、絞扼感(締めつけれらるような感じ)を伴います。ときには背中や上腹部、左腕の内側などが痛むことがあり、また、まれに首や顎に痛みが出ることもあります。呼吸が苦しい、冷や汗や脂汗が出る、吐き気がする、胃が痛むといった症状を訴える人もいます。胆石症(胆汁の通り道の胆道に結石ができる病気で、激しい腹痛を起こします)と診断されたのに、実は狭心症だった、というようなケースもあります。
安静にしていれば治まることが多いので、軽く考えて放置してしまう人が少なくありません。胸の違和感や軽い痛み、あるいは胸が締めつけられるような強い痛みが一度でもあったら、狭心症や心筋梗塞の前兆かもしれませんので、医師に相談したほうがいいでしょう。
【2】狭心症の検査方法
狭心症の検査・診断方法としては、以下のようなものがあります。
・心電図検査
心電図とは、心臓の電気活動をグラフの形に記録するものです。胸に電極を付け、安静にしてもらって心電図をとります。この検査をすると、心臓の拍動の状態(収縮・拡張している状態)が把握でき、過去に心筋梗塞を起こしていなかったか、なども分かります。
狭心症では発作が起きてから、病院に行くまでに患者が元の状態に戻ることが多いため、正常に測れないことがあります。そのため、狭心症が疑われる場合は、発作時の状態を調べるために、運動をしてもらって心電図を測る、「運動負荷試験(心電図)」を行うことがあります。
・運動負荷試験
運動をしてもらいながらとる心電図検査です。トレッドミル(ベルトコンベアー状のベルトの上を歩行する器具)や自転車エルゴメータ(スタンド式自転車のペダルをこぐ器具)などを使って運動します。
発作中でない状態では心電図が正常なことがあるため、狭心症が疑われる場合は、運動をしてもらいながら心電図をとります。
・心エコー検査
心エコー検査は、超音波(エコー)を使って心臓の状態を探るものです。超音波というのは、人の耳には聞こえない高い周波数の音波で、これを体に当て、体内の臓器や血液が流れる様子を映し出します。放射線ではないので被曝の心配がなく、妊娠中の女性でも受けられます。
・ホルター心電計
ホルター心電計とは、携行用の小型心電計です。胸に電極を貼り付けたままにして、日常生活における心臓の状態を把握します。これを装着すれば、深夜から早朝までの普段測れない時間帯を含めた、24時間の心電図をとることができます。
・血液検査
・冠動脈造影検査
冠動脈をレントゲン撮影する検査です。股の付け根や手首等から、動脈にカテーテルと呼ばれる細い管を入れ、冠動脈にまで持ってゆき、これを通じて造影剤を注入し撮影します。
・冠動脈CT(コンピュータ・トモグラフィ)検査
最近では、ごく短時間で心臓の断層を撮影し、三次元画像で表わすことが可能になりました。造影剤を注入して撮影する点はカテーテルを使った「冠動脈造影検査」と同じですが、カテーテル検査では動脈をさすので入院が必要なのに対し、こちらは静脈注射だけなので外来で受けられます。
・心筋シンチグラム検査
【3】狭心症の治療方法
1)投薬による治療
薬を服用することで治療する場合は、下記のようなものがあります。
ニトログリセリンは、狭心症の発作が起きたときに、応急処置として飲む舌下錠です。舌の下に入れて溶かすと、すぐに体内に吸収され、1~2分で発作を抑えます。一時的に血管を拡張させる作用があるからです。ただし、持続性のない救急用の薬なので、治療薬は別に求めなければなりません。また、救急用としても、狭心症には効きますが、血管がつまってしまった心筋梗塞にはあまり効果がありません。
・抗血小板薬
代表的な抗血小板薬はアスピリンです。「抗血小板療法」は血液が固まるのを防ぐことで冠動脈の血流を良くします。また、血管内皮を安定させます。
・硝酸薬・カルシウム拮抗薬
硝酸薬やカルシウム拮抗薬は、冠動脈を拡張させることで血流を改善します。
・交感神経ベータ遮断薬(ベータ・ブロッカー)
交感神経ベータ遮断薬は、心拍数や心収縮力を下げることで心筋酸素消費量を減らすことで、狭心症を改善します。
2)手術による治療
カテーテル(細い管)を冠動脈に挿入して行なう手術です。現在、1枝病変では、カテーテル・インターベンションを行なうことが多くなっています。「冠動脈造影検査」と同様、手や足から動脈にカテーテルを入れ、冠動脈まで持ってゆき、カテーテルの先端に装着したバルーン(風船)やステント(筒状になった網目の金属)を使って血流を改善します。
ステントを使う場合は、バルーンの先端にステントを折りたたんだ状態で装着し、冠動脈の狭まった箇所まで持っていって膨らませます。
バルーンが膨らむと血管が押し広げられます。その状態でバルーンをしぼませ、抜き取ると、血管が押し広げられたままの状態で残ります。こうして血流を改善します。
長所:
・体にメスを入れるわけではないので、外科手術に比べ体の負担が軽い
・数日の入院で手術を済ませることができる
短所:
・ステントの周りに血栓を生じやすい
・血栓ができると、せっかく広げた血管をまた塞いでしまう
1枝病変では力を発揮するが、2枝病変や3枝病変、あるいは他の疾患も合併しているような、より重篤な症状の場合は、外科手術でなければ対応できない。
1か月に1か所しか健康保険が認められないので、月をまたいで1本ずつ治療をするために、一度に治せない不利益もあります。
2.冠動脈バイパス手術(CABG)
冠動脈の、詰まったり狭くなったりした箇所を飛び越えて、新たな血管(バイパス)を繋ぐ手術です。迂回路にする血管を体の別のところから切り取ってきて、一方を大動脈に繋ぎ、もう一方を、詰まったり狭くなったりした箇所の先に縫い付けます。バイパス迂回路用の血管は、以前は足の静脈を用いることが多かったのですが、10年くらいでまた詰まるケースが多いことが分かってきて、現在では胸や胃、上肢の動脈を使うようになりました。
長所:
・新しい血管を設置するので、血流が完全に改善される
・2枝病変や3枝病変、あるいは他の疾患も合併しているような、重篤な症状にも対応できる
短所:
・執刀医の腕が問われ、下手な外科医にかかると命の危険があり、つないだバイパスが閉鎖することもある。
・手術時間が長くなると合併症を起こす危険性が増す。通常2-3時間で終了するのが目安。
同じ冠動脈バイパス手術(CABG)でも、いろいろな手術の方式があります。
切開方法
麻酔方法 - 冠動脈バイパス手術(CABG)は全身麻酔で行なうのが一般的ですが、局所麻酔で行なう手術方法もあります。
アウェイク手術(CABG)
全身麻酔をかけず、胸部にのみ局所麻酔をかけて行なう手術です。全身麻酔は体に大きな負担をかけるので、重症の呼吸不全や脳梗塞を患っている人、あるいは高齢者では、心臓手術が必要と分かっていても踏み切れないケースがしばしばあるのですが、局所麻酔(硬膜外麻酔)なら体の負担が軽いので、手術することができます。ただし、麻酔医に高度の腕が要求されます。
手術中、患者に意識があり、医師と言葉が交わせます。「アウェイク」とは覚醒している(目覚めている)ということです。
渡邊剛(わたなべ ごう)
医療法人社団東京医心会 ニューハート・ワタナベ国際病院 院長
1984年 金沢大学医学部卒業。
日本の心臓血管外科医、医学博士。ニューハート・ワタナベ国際病院総長、日本ロボット外科学会理事長、日伯研究者協会副会長、自由が丘クリニック顧問、元金沢大学心肺・総合外科教授。
傷口の小さいロボット心臓手術を世界で一番執刀している。心臓病治療に悩んでいる方のために、ホームページから無料ネット相談を行っている。
渡邊剛
では、今日は以上です。量子物理学は明日以降にします。
それではまた明日・・・・・