PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1553                    後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年10月31日(日)、現在は朝の7時45分です。
 
 今朝は曇天の幕開けですが、午前中には降雨がありそうです。本日は衆議院議員
総選挙があります。当方らはこのPNCを書いた後の8時半過ぎぐらいには近所の
投票所である小学校に行ってくる予定です。期日前投票では沢山の人が既に投票を終え
たようですが、午後から行こうと思っている方は降雨で止める人も出てくるかもしれません。
 
 コロナ感染ですが、少な目傾向に変化はありません。都で23人、大阪で49人と出て、
全国では287人です。今後の推移は?ですが、人の出方は果たしてどう出るでしょうか?
 
 本日の競馬は東京競馬場秋の天皇賞が行なわれます。どうも買い目が分らないので
当方は今回はパズします。2連勝中のG1ですが、休むも競馬でしょうか!?!
 
 本日は植草氏と週末の何時もの御三方のコラムを添付します。
 
御三方は①敵菜収②井筒和幸三枝成彰氏です。
 
 
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/10/30
 
           野党共闘なくして政治刷新なし
 
    第3067号
衆院総選挙が明日10月31日に投票日を迎える。
 
議席総数465のうち選挙区が289、比例代表が176。
 
自公の現有議席は305。
 
過半数233、安定多数244、絶対安定多数261、3分の2が310議
席。
 
「安定多数」は、すべての常任委員会の委員長ポストを確保し、かつ、各委員
会の半数を確保する議席数。
 
絶対安定多数」は、すべての常任委員会の委員長ポストを確保し、かつ、各
委員会の過半数を確保する議席数。
 
岸田文雄首相は勝敗ラインを自公で過半数233議席を確保することとした。
 
現有議席よりも72議席減らすことを勝敗ラインに定めた。
 
勝敗ラインは無きに等しい。
 
絶対安定多数の261で44議席減、安定多数の244で61議席減だ。
 
自公の獲得議席数が絶対安定多数を下回れば執行部の責任問題が噴出すること
になる。
 
投票日を目前に控えた選挙情勢は緊迫の度を強めている。
 
多くの選挙区で激戦になっており、投票日の有権者の行動によって選挙結果は
激変する余地を残している。
 
安倍・菅政治が7年半以上も続き、日本政治が金属疲労を起こしている。
 
もり・かけ・さくらの三大スキャンダルは自公政治の腐敗を象徴するもの。
 
安倍・菅政治はコロナ対応でも失敗を積み上げた。
 
安倍内閣菅内閣がともに内閣支持率3割割れに直面して退陣に追い込まれ
た。
 
菅内閣のまま選挙に突入していれば自公の議席減はさらに大幅なものになった
と考えられる。
 
総選挙を戦えないとの認識から菅首相を交代させる動きが本格化。
 
菅前首相は自民党党首選への出馬見送りに追い込まれた。
 
岸田文雄氏は新自由主義経済政策からの決別を掲げ、政策路線を刷新すること
に期待を抱かせたが、金融所得課税強化の看板をあっさりと下ろして期待が一
気に失望に転落してしまった。
 
また、自民党ナンバー2ポストの幹事長に「政治とカネ」疑惑を払拭していな
甘利明氏を起用し、岸田氏の政治姿勢が問われる事態を引き起こした。
 
この状況下の総選挙であるから、反自公陣営が大同団結すれば政権刷新が可能
な状況。
 
ところが、野党第一党立憲民主党野党共闘に煮え切らぬ対応をつづけてき
たため、野党候補一本化が不完全なかたちでしか実現しなかった。
 
それでも289の小選挙区のうち、213の選挙区で候補者を一本化すること
ができた。
 
この一本化は共産党の譲歩によるところが大きい。
 
野党共闘を成立させた選挙区を中心に与野党激戦の選挙情勢が生まれている。
 
日本政治刷新を求める主権者は、明日の投票日に必ず足を運び、野党共闘候補
に清き一票を投じるべきだ。
 
野党共闘が成立しなかった選挙区では、野党共闘を牽引した政党候補者に清き
一票を投じることが求められる。
 
比例代表選挙では支持政党がある者は支持政党に、支持政党を持たない政治刷
新を求める者は、野党共闘を牽引した政党に清き一票を投じるべきと考える。
 
政治刷新を求める多くの主権者が投票に参加すれば自公議席激減の事態も発生
し得る状況。
 
必ず投票所に足を運ぶことが何よりも重要だ。
 
東京8区では自民の石原伸晃氏を立憲の吉田晴美氏が打ち破る可能性がある。
 
神奈川13区では自民党幹事長の甘利明氏が大苦戦を強いられている。
 
島根1区では自民党長老の細田博之氏を立憲の亀井亜紀子氏が打ち破る可能性
さえ生まれつつある。
 
香川1区ではデジタル相を務めてきた平井卓也氏が立憲の小川淳也氏に追いつ
められている。
 
自公政治を刷新するには共産党を含む野党共闘構築が不可欠。
 
野党共闘なくして政治刷新なし」を合言葉に衆院選に臨む必要がある。
 
共産党を含む野党共闘破壊を目論んでいるのは日本の守旧勢力。
 
敗戦後日本の政治を支配し続けてきた米国支配勢力の最重要戦術が野党分断で
あり、その先兵として動いているのが、現在の国民民主党と連合六産別である
と判断できる。
 
この判断を銘記し、野党共闘を推進することが日本政治刷新を実現させる道に
なる。
 
多くの重要選挙区で自公候補を追い詰めている原動力は「野党共闘」である。
 
共産党を含む野党共闘が構築されて反自公陣営に力が湧き上がる。
 
野党共闘を成立させなかった選挙区では立憲民主党候補が勝利を獲得できない
事例が多数生まれるだろう。
 
選挙のために野党共闘するのではない。
 
日本政治を刷新するために野党共闘するのだ。
 
選挙は手段であって目的ではない。
 
日本政治を刷新するために選挙で勝つことが必要なのだ。
 
選挙で勝つためには戦術が必要。
 
ドイツのように比例代表議席を配分するなら共闘は不要。
 
しかし、日本の選挙制度では小選挙区が基軸に置かれる。
 
したがって、小選挙区で勝利することが求められる。
 
自民党公明党は大きな相違を抱えている。
 
かつて自民党は激しい公明党攻撃を展開した。
 
自民党議員が創設した「四月会」という組織は「死・学会」から命名されたと
言われている。
 
それほどの距離のあった政党が連立内閣を構築している。
 
自民党共産党を含む野党共闘を攻撃して、共産党は基本政策方針が異なると
訴えるが、その自民党はかつて社会党と連立政権を樹立した。
 
社会党は「閣外協力」どころか「閣内」に入り、自民党社会党党首を内閣総
理大臣に据えた。
 
日米安保自衛隊に対する当時の社会党の主張は現在の共産党の主張と大差が
ない。
自公陣営が「共産党を含む野党共闘」をなぜここまで攻撃するのか。
 
その点に注目することが重要。
 
自公陣営が激しく「共産党を含む野党共闘」を攻撃するのは、それほどまでに
共産党を含む野党共闘」が脅威であることの表明だ。
 
脅威にならないなら大声を上げて攻撃する必要がない。
 
共産党を含む野党共闘が成立すると、いつでも政権交代、政権刷新が生じ得
る。
 
最近の衆院総選挙では投票率が約5割。
 
比例代表選挙の結果を見ると、
 
投票総数の半分弱が自公への投票。
 
投票総数の半分強が反自公への投票だ。
 
しかし、獲得議席数では自公が7割、反自公が3割。
 
仮に反自公がひとつにまとまり、小選挙区の候補者を一本化すると、獲得議席
数は拮抗する。
 
政権交代が実現した2009年の総選挙では投票率が約7割だった。
 
このときは民主党が309議席を獲得。
 
自民党獲得議席は119だった。
 
政治刷新の可能性が高まれば反自公の主権者が多数投票所に足を運ぶ。
 
確実に政権交代、政治刷新が実現することになる。
 
このために、現在の日本政治体制を維持しようとする勢力が野党分断工作に心
血を注ぐ。
 
注意を払う必要があるのは、「工作部隊」が野党内に潜伏していること。
 
1960年にCIAは革新陣営に民社党を創設した。
 
革新勢力の大同団結を阻止するためだ。
 
この民社党の支援母体とされたのが同盟。
 
同盟は大企業御用組合の連合体。
 
この流れをそのまま引き継ぐのが現在の国民民主党と連合六産別だ。
 
国民民主党と連合六産別は現在の日本政治構造を温存するため、野党共闘を阻
止することを使命とする存在であると理解できる。
 
同時に注意が必要なことは、立憲民主党がこの勢力に引き寄せられているこ
と。
次の大きなポイントが2022年の参院選になる。
 
今回衆院総選挙では野党共闘の重要性を確認することが極めて大切になる。
 
野党共闘が成立した選挙区の野党統一候補を支援し、野党共闘が成立しなかっ
た選挙区および比例代表選挙では野党共闘を牽引した政党候補、政党に清き一
票を投じることが重要と考える。
 
 
 ①敵菜収
 
 
 
右も左も関係ない。国のかたちを歪める連中を退場させよう
 
公開日:2021/10/30 06:00 更新日:2021/10/30 06:00
 
大注目だった(左から)佐川元国税庁長官証人喚問、詐欺で逮捕されたジャパンライフ山口隆祥被告、稲田朋美防衛相の発言…=当時(C)日刊ゲンダイ 
大注目だった(左から)佐川元国税庁長官証人喚問、詐欺で逮捕されたジャパンライフ山口隆祥被告、稲田朋美防衛相の発言…=当時(C)日刊ゲンダイ
 
 自公政権の9年間は、新自由主義勢力と政商、反社会勢力、カルトの複合体による国家・社会に対する総攻撃だった。周辺のメディアや広告会社は、心理学から動物行動学まで駆使し、国民の洗脳・誘導をはかってきた。
 
  言い過ぎだと思う人もいるかもしれないので、以下、具体的事実を示す。メルクマールは3つある。
 
  1つ目は、省庁をまたがる形で発生した国家の根幹の破壊である。森友事件における財務省の公文書改ざん、防衛省の日報隠蔽、厚生労働省のデータ捏造により国家の信用を地に落とした。「桜を見る会」には、安倍晋三に近い統一教会の関係者、悪徳マルチ商法の「ジャパンライフ」会長、反社会的勢力のメンバー、半グレ組織のトップらが呼ばれていたが、その後、内閣府が国会に出した「桜を見る会」の推薦者名簿も加工されていた。
  2つ目は、2015年の安保関連法案を巡る騒動の際、首相補佐官礒崎陽輔が「法的安定性は関係ない」と発言したことだ。この時点でわが国は法治国家から人治国家へ完全に転落した。
 
3つ目は、17年に当時防衛相だった稲田朋美が、「(南スーダンの戦闘で)事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、(日報で)武力衝突という言葉を使っている」と発言したことだ。現役の閣僚が国が憲法を無視していることを公言したわけだ。
 
  客観的事実として自民党は国体に攻撃を仕掛けてきた。つい最近は、自民党の特定の政治家に有利になるデマや歪曲動画を個人(Dappi)を装った企業に制作させ、世論形成・世論誘導を行っていた疑惑が発生。広島では大規模買収事件が発生し、元法相の有罪が確定した。自民党の存続の可否が問われるような話なのに、岸田文雄はこの2つの大事件についてまともに説明しようとしない。
 
  先日、バカが「旧民主党の連中は民主党政権の3年間でやったことに対する反省がないから自民党に投票する」と言っていた。民主党よりはるかにデタラメだった9年間の反省のない自民党に!
 
 周辺メディアが投下するプロパガンダに騙されるのはもうやめよう。右も左も関係ない。シンプルに考えればいい。政治を私物化し、国のかたちを歪めてきた異常極まりない勢力は退場させなければならない。
 
 
 ②井筒和幸
 
 
 
“小道具の銃”誤射で監督死亡…アメリカ映画よ、いつまで銃を撃ち合うんだ
 
公開日:2021/10/30 06:00 更新日:2021/10/30 06:00
 
 先日、アメリカの映画撮影現場の悲しい事故のニュースが伝えられた。アメリカのコメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ」でもホスト役の常連で、何年か前も、トランプの真似をしてヒラリー・クリントン役と討論会のパロディーで話題になったアレック・ボールドウィンというベテラン男優が現場でリハーサル中に“小道具の銃”を誤射し、女性の撮影監督に実弾が当たって死んでしまったのだ。
 
  主演のアレックも気の毒なことだが、新米のガン・プロップ(銃の小道具係)も何をどう間違えたのか、その前にはスタッフの解雇があったり、ギャラの支払い問題もあったり、現場の士気も下がっていたというのだ。アメリカのスタッフはほとんどがユニオン(組合)に加入しているので、問題があるとすぐスタッフが入れ替わり、現場が止まってしまうのが常なのだが。
 
  そもそも銃がなくならない限り、事故は起こり得る。アメリカではいくら小道具でも銃はホンモノ仕様だし、日本みたいな玩具ではないからだ。現場では実包弾でなく、それに似た火薬入りの空包弾が使われている。そして、ガン・プロップは銃を扱う認可証を持っていて、リハーサルでも俳優にその空包弾の銃を手渡すまではそのプロップが厳重管理するわけだ。で、本場になると俳優は改めて銃を受け取り「レディー、アクション!」と監督の声がかかるまで、銃口を天空に向けて手を掲げたまま待たなければならない。特別でない限り、空包弾を装填して撮るのがアメリカの現場ルールだ。誰がそれを無視し、実弾入りをアレックに手渡してしまったのか、そこが問われるところだ。
 
昔だが、テレビ番組でニューヨークに行って、映画「タクシードライバー」のラストの銃撃場面のパロディーを撮った時も、ガン・プロップに「ヘイ! ハンズアップ!」と若い白人俳優たちは怒鳴られっぱなしで、現場は緊張の連続だった。空包でも至近距離で撃たれる相手役は服の下にアルミ板の腹当てを巻かないと風圧がきついし、発砲側の腕や肩への反動もかなりのものだ。日本の若い役者が大げさな反動芝居をして洋画のマネをするのとはわけが違う。銃を撃った経験がない役者が銃を撃つ演技はほんとに見ていられない。
  死亡したのは撮影監督だが、それはディレクター・オブ・フォトグラフィーのわけだ。日本では撮影(カメラマン)のことで、自らファインダーをのぞいてカメラを操作するが、欧米ではカメラのオペレーターは別にいて、撮影監督はカメラワークとライティングの仕方を指示し、画面のルック(色合いや雰囲気)を決める仕事だ。主演のアレックが銃を構えるその正面で、画を考えてる最中だったのか。死んだその女性が42歳の妻であり、息子の母だったと聞いて胸がつまった。
 
  邦画の燃える剣劇ショーも嫌いだが、アメリカ映画よ、いつまで銃を撃ち合うんだ。ただの撃ち合い場面はもういいよ。
 
 
 
 ③三枝成彰
 
 
 
西洋音楽の未来を担うのはアジア人だ ショパンコンクール2位の反田恭平さんは甘い演奏で損をした
 
公開日:2021/10/30 06:00 更新日:2021/10/30 06:00
 
 ウィーンのレコード店で、CDの売り上げトップ5のうち3人が中国人ピアニストの作品で驚いたことがある。ラン・ラン、ユンディ・リユジャ・ワンだ。中国では3000万人の若者がピアノを学び、プロを目指す人も少なくないと聞く。社会が成長途中で、音楽で身を立てる道にまだ夢が残されているからだ。
 
  一方、先進国では音楽家は食えない職業だ。どんなに売れても年収は10億円だが、株取引など一晩で10億円を動かせる仕事があるとしたら、そちらを選ぶだろう。
 
  中国は14億人の成長市場であり、クラシック音楽業界はスターを常に求めている。今回のショパン国際ピアノコンクールの1位はブルース・シャオユー・リウさん。カナダ国籍の中国人だ。
 
  2位入賞の反田恭平さんはショパンらしく甘く、聴衆の意に沿う演奏だった。日本の聴衆なら肯定するだろう素晴らしい演奏だったが、「甘い」ことは西洋では全く評価されないため損をしたかもしれない。口当たりがいいだけでメッセージがないものは低俗で芸術と呼ぶに値しないとされるからだ。
 
 ポーランドは1989年の民主化まで40年以上、社会主義国だったが、民主化以降はコンクールにも世界から出場者が集まるようになった。80年出場のイーボ・ポゴレリッチ(クロアチア、当時はユーゴスラビア)は個性の塊だった。彼の落選に憤慨した審査員のマルタ・アルゲリッチは「彼こそ天才よ」と言い放って辞任した。
 
  日本人初の出場者は37(昭和12)年の原智恵子さん。優れた演奏だったが、日独伊3国のつながりへの反感もあってか入賞せず、聴衆の暴動が起きて急きょ「特別聴衆賞」を受賞した。後に彼女は日本のイタリア料理店の草分け「キャンティ」のマダムとなったが、チェリストガスパール・カサドと恋に落ちるなど波乱の人生だった。
 
  第7回4位の中村紘子さん、第8回2位の内田光子さん、第10回1位のダン・タイ・ソンベトナム)とアジア勢の入賞が続き、第12回1位なしの3位(実質2位)の横山幸雄さん、2000年のユンディ・リや15年のチョ・ソンジン(韓国)らが連なる。
 
審査には時に政治判断も影響する。今回1位のリウさんの師匠は審査員のダン・タイ・ソン。彼への配慮があったかもしれない。彼は北ベトナム出身で、入賞時に祖国は中国と戦争中だった。アジア人初の1位入賞には平和を訴える狙いがあったと思う。
 
  ユンディ・リは今回の審査結果発表の日に買春容疑で拘束された。格差是正をうたう中国政府の富裕層への見せしめのためだろう。
 
  1位入賞者が一流になるとも限らない。欧米のマネジメント会社は原石のような学生を青田買いして、コンクールに出さずに育成する。だから入賞歴のない若者が突如デビューするのだ。ユジャ・ワンもその一人。私も大好きだが、彼女は超絶技巧に加え、パンツが見えるほどのセクシーな衣装でも知られる革命児だ。
 
  音楽コンクールの結果にも、世界や社会の潮目の変化は表れる。もはや西洋音楽の未来を担うのは西洋人ではなく、アジア人なのだ。
 
 
 
 という事でこれから選挙に行って来ます。今日はここまでです。
 
 
 
   では、また明日・・・・・