PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1564                    後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月11日(木)、現在は朝の6時40分です。
 
 昨日から連続晴天の秋日和がスタートしました。今朝も当然ですが秋特有の晴天と
なって清々しい状態です。
 昨日は2年ぶりに女房の実家の墓参りに行ってきました。所沢の航空公園となると
もう完全に小旅行ですね。久々にゆったりした武蔵野線を満喫した一日でした。
 お昼は仕事で航空公園駅から何度も通った所沢簡易裁判所に行く途中にある中華店
”餃子の満州”で美味しくいただきました。
 
 コロナ感染ですが、昨日の都は25人、大阪が26人と出て、全国では205人となっています。
この位なら問題無しでしょうか(?)
 
 コロナ感染が下火となった今日この頃ですが、頻繁な震度4程度の地震が起き始めています。
那辺の記事がありましたので添付しておきます。やや怖そうですね!?!
 
 
東北でM4以上の揺れ頻発の不気味…「巨大地震」の前兆なのか? 専門家が分析
 
公開日:2021/11/10 14:00 更新日:2021/11/10 14:00
 
 東北で頻発している地震は何を意味するのか――。気象庁の発表によると、9日までの1週間でM4.0以上の地震は全国で10回起きているが、このうち7回は東北が震源地だった(岩手県沖3回、福島県沖2回、福島県中通り1回、青森県東方沖1回=別表)。
 
  ここ3日間で6回も発生。9日未明には、岩手県沖でM4.0(最大震度2)、福島県中通りでM4.9(同4)の地震が起きている。やはり大きな地震が迫っているのか。
 
  立命館大環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授はこう言う。
 
「巨大地震はいきなり起きるのではなく、発生する前にM4~6クラスの地震が頻発します。ここ1週間でM4以上の地震が東北で立て続けに起きているのは、プレートとプレートの境界で起きる巨大地震の前震である可能性は否定できません」
 
東北沖には太平洋プレートが北米プレートに潜りこむプレートの境界がある。太平洋プレートの圧力に耐えきれず、北米プレートが跳ね上がって起きたのが2011年3月11日の東日本大震災だ。
 
■岩手・青森沖は要注意
 
福島県中通り地震は北米プレートの内部で起きたものです。懸念されるのは、プレートの境界の岩手県沖や青森県東方沖で発生した地震です。岩手県沖や青森県沖は東日本大震災であまり揺れず、ストレスがたまりこんでいる可能性がある。M7~8.5クラスの大きな地震が起きる恐れがあります」(高橋学氏)
 
  先月6日には岩手県沖を震源とするM5.9の地震が起き、最大震度5強を記録した。
 
  気象庁は9日、ツイッターで〈10月の1か月間に発生した震度1以上の地震は121回でした。日本は世界でも有数の地震大国で、大地震津波がいつ起きてもおかしくありません。地震津波から身を守ることができるように、日頃から備えておきましょう〉と注意を呼び掛けている。
  今から備えておいた方がよさそうだ。
 
 
 次に植草氏のコラムです。
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/10
 
           野党を極右守旧と革新に二分
 
                 第3076号
立憲民主党内に対立した二つの勢力が存在するなら分離・分裂するべきだ。
 
本来は総選挙の前に解決するべき問題だが、過ちを改むるに憚るなかれだ。
 
対立した二つの勢力は選挙の戦い方にも根本的な相違がある。
 
端的に言えば共産党との共闘関係のあり方。
 
立憲内守旧勢力は共産党との共闘に反対する。
 
連合の主張と同一。
 
連合は大企業御用組合が主導権を握る新自由主義推進勢力。
 
連合を仕切るのは六産別。
 
電力、電機、自動車、鉄鋼、機械・金属、繊維・流通等の大企業御用組合の連
合体。
 
この大企業御用組合の組合員数が約400万人。
 
旧同盟系御用組合だ。
 
連合組合員数約700万人の残り300万人が旧総評系労働組合を中心とする
労働者。
 
旧同盟系組合と旧総評系組合が合流して連合が創設されたが、現在は大企業御
用組合連合の六産別が連合を仕切る。
 
国民民主党は連合と表裏一体だが、この連合が立憲民主党にも手を入れてい
る。
 
総選挙に際して共産党との共闘粉砕キャンペーンを展開した。
 
このグループの主張は
 
1.戦争法制の容認
2.原発稼働の推進
3.消費税増税の推進
 
の色彩を色濃く持つ。
 
これに対して、立憲民主党内には共産党と共闘するべきと主張する勢力が存在
する。
 
このグループは
 
1.戦争法制の廃止
2.原発稼働ゼロ
3.消費税減税・廃止
 
を主張している。
 
共産党天皇制を容認するとともに、直ちに日米安保自衛隊の現状を変更す
ることを求めていない。
 
共産党と共闘して衆議院過半数を獲得し、新たな政権を樹立しても問題はな
い。
自民党はかつて社会党と連立政権を創設し、社会党党首を内閣総理大臣に担い
だ。
この経緯を踏まえても、共産党と共闘することに問題は存在しない。
 
それにもかかわらず、立憲民主党の守旧勢力は共産党との共闘を攻撃する。
 
連合と表裏一体の関係にある国民民主党は極右勢力とも言える維新との連携を
強め始めた。
 
予想された変化であるが、国民民主党が隠していた牙をむき出しにし始めたと
いうこと。
 
連合が国民民主党を全面支援するなら、連合は自民党の支援母体であることを
高らかに宣言するべきだ。
 
自公と国民・維新は同根の存在。
 
共通する最大特徴は対米隷属勢力であること。
 
立憲民主党内部に、明確に相反する二つの政治勢力が存在するなら、二つの勢
力に分離・分裂するのが適正だ。
 
相反する勢力が同居することが混乱の原因になっている。
 
立憲民主党は11月12日の特別国会閉会後に代表選を実施する。
 
12月上旬には臨時国会が召集される見込みで、その前に立憲民主党は新しい
代表を選出する。
 
この代表選を通じて、立憲民主党内の路線対立を鮮明に浮かび上がらせるべき
だ。
 
その上で、分党を真剣に検討するべき。
 
相反する二つの勢力が同居する状態が続けば、どちらの勢力の構成員が新代表
に就任しても、問題は解消しない。
 
代表選に敗れた側は離党して新党創設に向かうのが適正だ。
 
立憲民主党内の守旧勢力は国民民主党と合流すればよい。
 
立憲民主党内の革新勢力は社民党、れいわと合流するのが適正だろう。
 
政策を基軸に野党を再編することが主権者に明確な選択肢を提示することにつ
ながる。
 
維新と国民民主が連携し、ここに立憲民主党の守旧勢力が合流する。
 
これこそ第二自公である。
 
日本支配を堅持しようとする米国の支配勢力は日本に自公と第二自公の二大勢
力体制を構築しようとしている。
 
これに成功すれば米国の日本支配の構図は永遠に揺るがない。
 
彼らにとっての最大脅威は日本に革新政権が樹立されること。
 
革新勢力の大同団結=連帯が彼らにとっての脅威。
 
そのために、革新勢力の分断に力が注がれてきた。
 
彼らが共産党を含む野党共闘を警戒するのはこのためだ。
 
日本の主権者はどう考えるべきか。
 
日本の体制を決定するのは日本の主権者だ。
 
その主権者の判断に影響を与えるために情報操作が行われる。
 
共産党に対する誹謗中傷が繰り返されると多くの市民が影響を受けてしまう。
 
その情報が偏向していても、間違っていても、マスメディアが連日連夜、虚偽
情報を流布すれば一般大衆は影響されてしまう。
 
この現況を打破することが必要だ。
 
三つの重要テーマがある。
 
第一は日本の安全保障。
 
対米隷属派は米国に服従していれば日本の安全は守られると主張する。
 
しかし、この判断そのものが間違っている。
 
米国は米国が犠牲を払って日本を守る考えを持たない。
 
米国が中国と対峙するとき、米国が選択するのは日本を犠牲にすることだ。
 
日本を戦場にして米国を守る。
 
これが米国の基本スタンス。
 
日本が日本を守るには、日本が米国と中国の間に立って、日米関係、日中関係
を良好に保つことが必要。
 
米国に服従しても日本は米国に利用されるだけに終わる。
 
第二のテーマは原発推進
 
ウランの利権保持者は原発利用を求める。
 
この利権者の利権を守るために日本は原発稼働継続を強要されている。
 
しかし、原発絶対安全神話は崩壊した。
 
フクシマは多くの偶然が重なって破局を免れた。
 
しかし、次に同様の事故が発生すれば日本が破局に向かう可能性がある。
 
原発リスクが無限大であることが証明されたいま、原発稼働継続の選択肢は存
在しない。
 
原発稼働継続の判断は愚の骨頂としか言いようがない。
 
第三のテーマは経済政策の選択。
 
弱肉強食推進の新自由主義経済政策か。
 
共生実現の再分配重視政策か。
 
決定的対立がある。
 
重要なことは政府が保証する最低ラインの引き上げ。
 
生活保障制度確立を最低賃金大幅引き上げが核になる。
 
税制においては「能力に応じた負担」原則に回帰することが必要だ。
 
最低賃金引き上げで最重要になることは政府の財政支援だ。
 
全国一律最低賃金1500円を実現する。
 
同時に、生活保障制度の最低保障ラインを最低賃金1500円に準じて整備す
る。
 
年金給付については生活保障と一体化した上で保障する。
 
自公と第二自公と革新勢力の三つ巴の政治勢力分化が実現する。
 
革新勢力の力が増進すれば、自公と第二自公はひとつの塊に収束せざるを得な
くなる。
 
新しい二大政治勢力体制に移行する。
 
この意味で立憲民主党が政策を基軸に分裂することが極めて重要になる。
 
 
 続いて金子勝先生です。
 
 
 
 
詐欺商法に徹する「自公+維新」では経済的難局を乗り切れない
 
 総選挙の結果にはガックリきた。この国はモリカケ桜をはじめとした安倍元首相をめぐる数々の疑惑を見逃す選択をした。腐った資本主義がはびこり続けることになるだろう。
  野党共闘の敗因はどこにあるのか。惜敗率90%以上の大接戦で競り負けたのは33選挙区もあった。政権交代のイメージ、あるいは立憲民主党が国政を担うイメージを有権者に伝えきれなかった点にあるのだろう。
 
  振り返ってみれば、メディアが加担した詐欺商法のような与党の印象操作が横行する選挙戦だった。岸田首相が掲げる「新しい資本主義」は中身が空っぽの上、内容はコロコロ変わるのに、何の突っ込みも受けない。「成長と分配」を繰り返すだけで、金融所得課税の強化は封印。格差是正のための教育や住宅への支援もウヤムヤになり、残ったのは給付金のバラマキだけ。「軽武装、経済重視」の宏池会の路線と違う改憲にシフトし、敵基地攻撃能力保有やら防衛費のGDP比2%超えまで言い出した。あらゆる成長戦略が失敗したアベノミクスもよみがえり、むしろ安倍路線そのものが残ってしまった。菅政権のコロナ失策も大した批判を受けず、自民党政治の責任は問われずじまいだ。
 
日本維新の会の躍進も、詐欺商法に徹したからだ。「是々非々」などと言って反自民の姿勢を見せたがるが、新自由主義の「身を切る改革」でコロナ禍の医療崩壊を招き、全国で断トツの死亡率を記録。にもかかわらず、何の反省もない。英紙ガーディアンが「右翼ポピュリストが大阪の票を総取り」と報じたが、海外メディアの方が真実を正確に伝えている。中国のバブル崩壊に続き、米国も危うい状況に差しかかっている。株価も住宅価格も急上昇しているのに、物価も金利も上がっている。自公+維新で経済的難局を乗り切れるとはとても思えず、手痛いしっぺ返しを覚悟しなければならない。
 
  翻って立憲は世代交代でイメージを一新し、国民的利益を守るために全力を振るう必要がある。野党共闘の是非でモメている場合ではない。単独で選挙を勝ち抜く地力がない現実を直視しなければダメだ。
 
 敗因をしっかり分析し、地方での日常活動不足を反省する。そして「影の内閣」を組織して与党に政策論争を挑む。多方面で足腰を鍛えない限り、いまの日本政治の閉塞状況を打破することはできないだろう。
 
 
 本日は当方らの結婚記念日です。1978年(昭和53年)の11月11日に結婚式を
挙げたわけです。地下鉄半蔵門駅から徒歩2分の近さのホテルですが、当方が
結婚式を挙げた時は半蔵門会館と呼称していたのが現在は帝国ホテルグループ
所属の”ホテルグランドアーク半蔵門”となっています。本日は43回目の記念日と
なりますが、後7年ほどで金婚式です。何とかそこまでは元気に生存していたいものです。
 
 話は下(しも)の件で申し訳ありませんが、昨日は”便活ダイエット”のお蔭で朝から夜まで
下剤等の力に頼ることなく排便がありました。固い優良便から下痢便まで多彩な排便
がありけっこうな事でありました。出来たらこの状態が継続して下剤などの投薬に
頼らない排便を続けたいものです。 小林弘幸先生言うところの”大腸のスペシャ
ポイント”のマッサージが効いたようです。今日以降もここのマッサージは一日中行う
ようにします。
 
 
 本日は添付が多いので量子物理学は明日以降にします。
 
 
  それでは、また明日・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 

       PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1563                  後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月10日(水)、現在は朝の6時40分です。
 
 昨日は予想外の大荒れ降雨でほゞ一日中外出が出来ないくらいの天気でした。
我が千葉県地区でも大雨・洪水・雷の3大注意報が発令されていました。
 今朝は一転、台風一過的好天となり、今後の1週間は晴れマークだらけとなっています。
 紅葉狩りには絶好のお天気模様でしょうか!
 
 昨日のコロナ感染は都で30人、大阪が28人、全国では204人と前日よりはやや多め
となっていますが、まだ少なめでしょうか!?!
 他国、特に欧州の英や独でコロナ感染数がこのところ大幅増となっていますが、これらの
国々では外出時にマスクはほぼ非着用です。日本人とはこの辺が完璧に違うので、今冬の
我が国での第6波的感染拡大はどう考えてもあり得なさそうです!
 
 
 今日は植草氏のコラム添付から行きます。
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/09
 
             財務省を支配するブードゥー経済学
 
                第3075号
衆議院総選挙を受けて召集される特別国会の会期は11月10日から11月1
2日の3日間とされた。
 
国会が召集されると内閣は総辞職し、新たに内閣総理大臣の指名選挙が行われ
る。
 
岸田文雄氏が第101代内閣総理大臣に就任する。
 
岸田首相が国務大臣を任命して内閣を組織する。
 
第2次岸田内閣の布陣は第1次内閣を踏襲するものになるだろう。
 
ただし、外務大臣茂木敏充氏が自民党幹事長に起用されたことから外相を岸
田氏が兼務した。
 
第2次内閣では外相に林芳正氏が起用される見通し。
 
岸田内閣は安倍・麻生・甘利の3A傀儡内閣だと批判されたが、詳細を凝視す
ると岸田氏が安倍・麻生傀儡内閣を阻止する陣を敷いたことが分かる。
 
安倍晋三氏は高市早苗氏や萩生田光一氏の幹事長、官房長官起用を希望した。
 
しかし、高市氏は政調会長に、萩生田氏は経産相に起用された。
 
幹事長には甘利明氏が起用されたが、わずか1ヵ月で更迭された。
 
甘利明氏の失脚は計算されたものである可能性がある。
 
官房長官に起用されたのは水野博一氏。
 
総務長官には当選3回の福田達夫氏が起用された。
 
福田赳夫元首相の孫、福田康夫元首相の子息。
 
水野氏と福田氏は細田派所属議員だが細田派内では安倍晋三氏と距離がある。
 
細田派は細田博之氏の衆議院議長就任に伴い細田氏が派閥から離脱し、安倍晋
三氏が派閥に復帰して会長に就任する見込み。
 
この派は岸信介氏、福田赳夫氏の流れを汲む派閥だが、派内には福田氏系列の
議員と安倍氏系列の議員が混在する。
 
岸田氏は官房長官、総務会長に意図して安倍氏と距離のある細田派議員を起用
したと見られる。
 
甘利氏を幹事長に起用すれば大きなハレーションが起こることは自明。
 
選挙後の甘利氏更迭を視野に入れていた可能性がある。
 
後任の幹事長には竹下派会長代行の茂木敏充氏を起用。
 
岸田派ナンバー2の林芳正氏が衆議院議員に鞍替え当選することが想定されて
おり、衆院総選挙後に林氏を外相に起用し、茂木氏を幹事長に起用すること
も、当初のシナリオに含まれていた可能性がある。
 
茂木氏の起用は、竹下派を岸田政権を支える重要な一角に加えるもの。
 
今後、麻生派と岸田派、谷垣グループが合流する可能性もある。
 
いわゆる「大宏池会構想」だ。
 
「大宏池会」が構築され、これが竹下派と連携すると強い党内基盤が生まれ
る。
 
田中派竹下派、旧大平派の宏池会は、歴史的に強い連携があり、思想・信
条にも共通点が多い。
 
岸田自民が衆院総選挙に大勝したことで岸田氏は党運営にも自信を深めている
と考えられる。
 
2000年の森喜朗内閣誕生以来、長期にわたり清和政策研究会細田派によ
自民党支配が続いてきたが、この状況に大きな転機が訪れている。
 
 
大資本の利益極大化を究極の目標とし、格差拡大を推進するのが新自由主義
済政策。
 
これに対して、旧田中派の平成研、旧大平派の宏池会は福祉社会追求の側面を
有する。
 
メディアが岸田内閣の総選挙大勝を客観的事実に即して大きく報道しないの
は、メディアが新自由主義勢力に支配されていることを反映するもの。
 
もちろん、岸田内閣は自公内閣であり、日本政治を刷新することは不可能だ
が、格差拡大推進の新自由主義経済政策を基軸に置く政権運営が変化するかど
うか。
 
予断を持つことなく注視することが必要だ。
 
しかしながら、岸田内閣に重大な弱点がある。
 
それは、財務省の影響力が強いと見られる点。
 
2020年に岸田文雄氏が政調会長としてまとめた給付金政策の当初案は「条
件付き30万円給付」だった。
 
これが、最終的に「条件なし10万円給付」に差し替えられた。
 
予算案を組み替える大がかりな政策変更だった。
 
岸田氏の当初案の予算規模は4兆円だったのに対し、決定案の予算規模は13
兆円。
 
岸田氏は財務省の強い影響を受けて予算規模圧縮案を呑んだ。
 
岸田内閣の経済政策が財務省に仕切られるなら日本経済の浮上は困難になる。
 
今後の財政政策論議を適正に誘導する必要がある。
 
財務事務次官に引き上げられた矢野康治氏が文藝春秋2021年11月号に論
考を寄せた。
 
財政政策発動に反対する意見論文。
 
論拠は財務省一つ覚えの政府債務残高の大きさ。
 
政府債務残高が大きく、国家財政が破綻するというもの。
 
矢野氏は
 
「政府債務が1166兆円に達し、GDPの2.2倍になっており、先進国で
ずば抜けて大きい」
 
と主張する。
 
財政危機に直面した、あのギリシャでさえ、政府債務のGDP比は170%
だった。
 
この主張に騙されたのが菅直人氏だった。
 
2010年6月クーデターで鳩山首相辞任後に首相の椅子を強奪した菅直人
は6月17日に参院選公約発表会見を行った。
 
この会見で菅直人氏が突然、消費税率を10%に引き上げることを政権公約
して掲げた。
 
党内手続きを踏まない暴挙だった。
 
鳩山内閣は「官僚天下りを根絶しない限り消費税増税はない」と公約してい
た。
この公約が菅直人氏の独断で反故にされた。
 
民主党の凋落はこの時点に始動した。
 
天下り根絶なくして消費税増税なし」を誰よりも大声で叫んだのが野田佳彦
氏。
 
野田佳彦氏は財務相、総理の椅子を手に入れるため、この公約を闇に葬った。
 
日本経済の凋落は消費税大増税とともにある。
 
民主党凋落、日本経済凋落の主犯は菅直人氏と野田佳彦氏であると言っても過
言でない。
 
菅直人氏は財務官僚から日本財政が破綻の危機にあると吹き込まれて、これを
鵜呑みにした。
 
その誤謬財務省理論の支柱が政府債務残高の多さのアピールだ。
 
内閣府公表の国民経済計算統計によると、2019年末の日本政府負債残高は
1335兆円。
 
たしかに1000兆円を超えている。
 
2019年のGDP559.9兆円の2.4倍。
 
矢野氏はこの数値をもって日本は財政危機に直面していると主張する。
 
しかし、財務状況を判断するときに債務の大きさだけを見る馬鹿はいない。
 
資産とのバランスで財務状況が判断される。
 
3億円の借金だけかかえる人と、借金が3億円あるが定期預金も3億円ある人
の財務状況には天地の開きがある。
 
国民経済計算統計によると2019年末の日本政府資産残高は1439兆円。
 
資産が負債を99兆円上回っている。
 
資産・負債バランスで日本政府は99兆円の資産超過。
 
政府破綻は起こりようがない。
 
財務省は「財務省関係パンフレット」>「日本の財政関係資料(令和3年4月)」
 
に「国の貸借対照表」を掲載している。
 
この統計数値では2020年3月末に国が592兆円の債務超過状態にあると
する。
 
これは財務省による一種の偽装。
 
多くの政府資産の所有権が地方政府にある。
 
国が財源調達した資金で地方政府の資産が形成される。
 
したがって、政府の財務状況を見るには、地方政府を含めた「一般政府」で見
るのが適正。
 
ところが、財務省は見かけが悪い国の数値だけを取り出して「財政危機」を偽
装している。
 
また、政府の巨額債務を、将来ゼロにする必要がない。
 
巨大な装置産業である電力会社や鉄鋼会社は企業債務をゼロにする考えを持た
ない。
 
負債に見合う資産があれば、債務をゼロにする必要がない。
 
政府もこれと同じ。
 
将来世代が現在の債務残高をゼロにするために負担を負うことはない。
 
財務省の偽装、ブードゥー(教=呪文)経済学にだまされない政策論議が求め
られる。
 
岸田内閣政策運営が財務省に支配されると岸田内閣は短命に終わる。
 
 
 本日は2年ぶりに女房の実家のお墓詣りへ行きます。場所は所沢ですので
軽自動車で往復するのは怖い(特に外環とか)ので電車利用で行くことにします。
 電車はこのところご難続きでこちらも怖い状況ですが、このままだと永久に電車
には乗れなくなるので我慢して矢切駅からスタートして東松戸→新秋津→秋津→
航空公園→所沢聖地霊園…と乗り換えて行ってきます。
 この航空公園へは現役の簡裁出廷時におそらく15回ぐらいは行った場所です。
本日は駅から徒歩…は無く、バス利用で霊園まで行く予定です。このところの
殺傷事件は小田急あたりから始まり京王→九州の新八代…と全国的な広がりを
見せています。今日あたりは西武線が怖そうですが仕方ないが乗ります。
 本日は北総線武蔵野線西武池袋線西武新宿線…と乗り継ぎますので電車に
乗る回数が多くてやや不安ではあります。
 
 一昨日はアマゾンで届いた小林弘幸先生の”便活ダイエット”を完読、リハビリ的
運動を実践し始めました。やはり、便秘には下剤を頼らずに身体の運動で対処する
事が一番のようです。当方的にはダイエットというか痩せることにはさほど興味は無く、
専ら快便だけが目的の”便活・・・”です。昨日は一日に6回の排便となり、最後は
下痢状態だったので、おそらく本日あたりは便なしとなるはずです。下剤等は利用せずに
便活トレーニングだけ励行して、自然排便を目指したく思う次第です。
 
 
 今日は量子物理学は勉強しましょう!
 
 
 
 
 謝世輝(しゃせいき)著の『願望実現・祈り方の超秘訣』
 
   ・・・原子物理学を専攻し、理学博士号取得・・・
 『祈り』のノウハウを要約
 
 ●「神は自分の身近にいる親しき存在」と自覚して祈ってこそ効果が期待できる。
 ●祈りとは、常識では説明しがたい超自然現象と思える劇的な変化が肉体または種々の現象として起こることを示す。あなたの今の考え方が、あなたの未来を創り出していく。良いことを思えば良いことが起きる。悪いことを思えば悪いことが起きる。
 ●身近な願望の実現を祈る。その願望は「情熱」、「信念」、「時間」をかけた総和によって実現する。初めは信念が弱くても不安に思うことはない。何回も繰り返し想うことで、願望は実現へと近づいていく。(思念パワーの強化である)
 ●祈りは宗教という固定観念を捨て去って、見えざる巨大な存在と真理を見据え「自分の願望を叶えるための手段」と割り切ることが大切である。
 ●祈りで大切なことは、私心を捨て、寛大な精神で自分だけではなく、人々の幸福も願う気持ちを養うこと。人を不幸にする祈り(呪術など)は、必ず反作用を生む。極端にいえば、人を憎まず、許し、愛するように心がける。「人を呪わば穴二つ」を忘れてはならない。
 ●「わが内に神がある」ことを信じて、次のようにして熱心に祈るがよい。情熱・信念・忍耐そして全託が運命を変える。
 1燃えるような情熱
 2いかなる艱難辛苦に見舞われようとも、オレは必ず突破して見せる。やり抜くという願望達成に向けての強い気持ちと信念を維持し続けること。
 3耐え忍ぶ時間が必要である。人によっては悪条件が重なり合って、状況が悪化することもあるが、これは過去の悪いことを精算するためのケミカライゼーション4(自壊作用)なので心配いらない。古い建物を壊して、新しい建物を建てるようなものである。
 
 
    では、また明日・・・・・
 
 
 
 

      PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1562                      後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月9日(火)、現在は朝の6時40分です。
 
 昨夜来の降雨は本日の昼ぐらいまで続くようです。それでもその後の気象庁
予報は1週間は晴天マークのみとなっています。本日は整形外科のリハビリも
じゅんさい池1周ウォーキング”もお休みしてグータラな1日を過ごして終わりそうです。
 
 コロナ感染ですが都で18人、大阪が15人と出て、全国では107人と大幅減少です。
神奈川の11人を入れて10人以上の都府県はたったの3件だけとなっています。
 減ったものですね!?!
 
 今朝はやや睡眠不足気味の6時間半というところですが、排便はガッチリで昨日1日
だけで6回の排便がありました。最後の2回はもう完全な下痢状態でした。今日から
常排便に戻すべく下剤の類はお休みして様子見に入ります。
 日本で初めて便秘外来を励行した順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生の著作
”便活ダイエット”を購入したので本日から実践して行こうかと思っています。
 
 
 昨日、書いたばかりのPNCを削除してしまったので本日は慎重に送信するように
します。
 
  まず、何時もの植草氏から行きます。
 
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/08
 
           政治刷新勢力の連帯・発展不可欠
 
                 第3074号
立憲民主党が存亡の機に立たされている。
 
政権刷新の千載一遇のチャンスを潰した責任は重い。
 
枝野幸男氏は優柔不断な対応で支持を失った。
 
旗幟を鮮明にせず、八方美人の対応を示せば、誰の支持も得ない。
 
対立する三つの考え方がある。
 
第一は第二自公の道。
 
第二は野党野合の道。
 
第三は革新の道。
 
国民民主は第二自公の道を明確にしている。
 
しかし、徐々に右旋回の本性を示し始めた。
 
維新とタイアップして自公政権に右から圧力を加える。
 
これに足並みを揃えるのが「連合」だ。
 
もはや「連合」は労働者の利害を代表する存在でなくなっている。
 
一般労働者を切り棄てる大企業の利害を代表する存在。
 
政権交代を実現するには非自公が束になる必要があるとの考え方もある。
 
基本政策の共有などということは脇に置く。
 
右旋回の維新や国民も合わせて非自公連帯を形成する。
 
しかし、これは「野合」。
 
第三の道は革新勢力の結集。
 
基本政策を共有し、党派を超えて連帯する。
 
「政策連合=オールジャパン平和と共生」が提唱し続ける道だ。
 
共産党天皇制、日米安保自衛隊について、現状を直ちに変更することを求
めていない。
 
他方、共有するべき基本政策は
 
1.平和主義堅持
 
2.原発稼働ゼロ
 
3.共生の経済政策=消費税減税・廃止
 
である。
 
この基本政策を共有する政治勢力と市民が連帯する。
 
共産党を含む共闘体制を構築する。
 
三つの道のなかからどの道を選ぶか。
 
これが立憲民主党代表選の焦点。
 
第一の道を選択するなら国民民主党立憲民主党が別の政党である理由がなく
なる。
 
両社は合流してひとつの政党になるべきだ。
 
第二の道の選択は党の崩壊につながるだろう。
 
今回衆院選での惨敗は、立憲民主党が基本路線を明確にしなかったことが背
景。
 
水と油を強引に同居させても融合しない。
 
離反を招くだけだ。
 
第二の道の選択がないことを証明したのが今回総選挙結果であると言える。
 
立憲民主党が選択するべき道は第三の道しかない。
 
小川淳也氏が代表選出馬に意欲を示していることが伝えられているが、明確に
第三の道を選択することを表明しない限り、強い支持は得られない。
 
小川淳也氏は明確に第三の道を明示できないのではないかとの意見が多数寄せ
られている。
 
小川氏が立憲民主党代表に就任し、日本政治刷新に足跡を残せるとすれば、小
川氏が第三の道を明示する場合に限られる。
 
枝野幸男氏同様に優柔不断な対応を示すなら、主権者多数の支持を得ることは
ないと考えられる。
 
泉健太氏は第一の道を主張するだろう。
 
泉氏が代表に就任するなら、立憲と国民が別の政党であり続ける理由がなくな
る。
 
両者はひとつの政党として合流するべきだ。
 
立憲民主党が第一の道に進む場合、立憲民主党内の革新派の議員は立憲民主党
から離別するのが正当だ。
 
れいわ新選組社民党と革新勢力として大きな塊を形成することが望まれる。
 
共産党とも強固な共闘関係を構築するべきだ。
 
今回総選挙の特徴のひとつは投票率が低位であったこと。
 
55.9%の投票率は2014年、2017年選挙よりも高いが、敗戦後第三
位の低投票率
 
投票率の主因は、政治変革の可能性が見えなかったこと。
 
2009年総選挙の投票率は69%を超えた。
 
政治刷新の期待が膨らみ、多くの主権者が投票所に足を運んだ。
 
政治刷新の可能性が浮上すれば投票率は必ず上昇する。
 
その投票率上昇の太宗は政治刷新勢力の投票参加によるものになるだろう。
 
現行政治を刷新するべきとの主権者の意向は強い。
 
問題は、この民意を吸い上げる存在が脆弱なこと。
 
野党第一党立憲民主党に期待されたのは政治刷新を牽引することだった。
 
ところが、立憲民主党は既得権勢力の一味である連合の尻に敷かれた。
 
連合はもはや政治刷新運動のがんに成り下がっている。
 
連合を支配しているのは大企業御用組合連合の六産別。
 
電力、電機、自動車、鉄鋼、機械、金属、繊維、流通等の大企業御用組合連合
だ。
 
彼らの主張は、
 
戦争法制の容認
 
原発稼働の容認
 
消費税増税の容認
 
の色彩を強く帯びる。
 
「守旧勢力」なのだ。
 
そもそもが、CIAの対日政治工作の先兵と呼ぶべき存在だ。
 
日本の革新勢力を大同団結させないことが彼らの最大ミッション。
 
現在の六産別はこのミッションを忠実に実行している。
 
しかし、「及ばざるは過ぎたるに勝れり」。
 
連合が守旧勢力としての行動を強めれば強めるほど、その害悪が際立つ。
 
連合参加の労働者は700万人しかいない。
 
労働者全体の1割に過ぎない。
 
六産別に参加する労働者は400万人。
 
大半が大企業労働者で一般労働者と利害を共有しない。
 
労働者全体の6%しか参加していない大企業御用組合が連合を仕切り、野党第
一党に不当に介入している。
 
自公政治刷新を求める主権者の意思を汲む野党第一党であるなら、大企業御用
組合連合と袂を分かつべきだ。
 
立憲民主党が主権者支持を失ったのは守旧勢力の連合の軍門に下ったことに原
因がある。
 
今回の立憲民主党代表選は、立憲民主党が日本政治刷新を求める主権者の支持
をつなぎとめることができるかどうかの瀬戸際選挙になる。
 
立憲民主党が第一の道を選択するなら、立憲民主党は解党、あるいは、国民民
主党とともに溶融する方向に向かうだろう。
 
維新と国民と溶融立憲がひとつにまとまるのが適正だ。
 
この場合は、新たな革新勢力の糾合が必要になる。
 
存在感を増すれいわ新選組社民党、そして、立憲民主党の革新勢力が連帯す
ることが求められる。
 
同時に、連合は、真剣に分離を検討するべきだ。
 
旧総評系の労働組合は六産別が仕切る連合の現状を放置するべきでない。
 
水と油の同居は連合の問題でもある。
 
本来の労働組合と、大企業の利害を代表する御用労働組合がなれ合っていると
ころに労働組合の堕落があると言っても過言でない。
 
メディアは立憲民主党の右旋回を全面推進している。
 
この状況を放置するなら、日本政治刷新の芽は摘まれることになる。
 
立憲民主党代表選の注視と、その後の適正対応が何よりも重要になる。
 
 
 
 次に最近約50年以上ぶりに読み始めたキルケゴールの”不安の概念”に
絡んだ記述を軽く紹介しておきます。本をタダ読み始めてもはっきりちんぷんかんぷん
で理解不能となるはずですから不安の正体は…という記述から入ります。
 
 不安の正体について・・・キルケゴールは不安の対象は『無』であるといっている。
日常的な言葉でいえば「何となく不安だ」ということです。あれやこれやの出来事によって
不安になるのではなく、何でもないこと(無)が人を不安にさせるのである。
 
次に不安について書かれた論考を参考に付けておきます。難しかったら読み流して
下さい!
 
 
 
 
 
 
不安と絶望:キルケゴールの思想
 
キルケゴールにとって、主体的実存に生きる人間の本来的なあり方とはキリスト者としてのあり方である。それも世間一般で当然のこととして考えられているように、キリスト教会の一員として、日曜日には牧師の説教を聞き讃美歌を歌うようなあり方ではなく、単独者として神と直接向き合うようなあり方である。しかしそのようなあり方は、世間一般が考えている程簡単なことではない。世間一般は教会で洗礼を受けさえすれば真のキリスト者になれると考えているがそうではない。人が真のキリスト者になるためには飛躍が必要である。そしてその飛躍を成し遂げるのには強い意思が必要である。人間というものは、この強い意志によって飛躍することにより単独者となり、そのようなものとして神と直接向き合うようになれるのである。
 
このように、人間というものは生まれながらにキリスト者であるのではない。彼はキリスト者になるのである。キリスト者ではない状態からキリスト者である状態へと移行する、すなわち己自身を非キリスト者からキリスト者へと生成させるのである。彼はキリスト者であるのではなく、キリスト者へと絶えず生成する人間なのである。であるから、どんな人間の生涯にも非キリスト者としての時期がある。そういう時期にいる人間の状態を、キルケゴールは罪と称する。世間一般の人々は、罪というとすぐアダムの原罪を思いだし、自分たちはそのアダムの犯した原罪を相続しているのだというが、それはあたかも自分にとって、罪がよそ事であるかのように思いなすものだ。だが罪はよそ事ではない、自分自身が生み出しているものなのだ。何故なら人間として生まれて来ながらキリスト者として生きようとしないこと、それが罪だからである。
 
罪の状態にある人間は、不安を覚えるようになる。というか罪が不安を生むのである。人間として生まれながらキリスト者として己を生成できないでいる状態は、その人間にとって本来的な形から逸脱した状態である。その逸脱が不安の感情を呼び起こすのである。痛みが病気の治療を促すように、不安は心の平安へむけての意思を呼び覚ます。心の平安をもたらすものは、キリスト者としての自覚しかありえない。それ故、人は不安に駆られることを契機として、キリスト者へと自己を生成させていくのである。
 
だが、不安がキリスト者への生成につながらない場合がある。たとえばキリスト教国に生まれながら、なおかつ真のキリスト者になろうとしない人間がいるとする。そのような人間は、キリストの存在を理解していながら真のキリスト者になろうとしないのであるから、罪の度合いはずっと強くなる。そのような人にとって、罪は不安をもたらずばかりか、もっと強い状態、つまり絶望をもたらす。絶望とは不安より更に高度の罪の状態を指すのである。
 
こういうわけで、キルケゴールキリスト者でない状態やキリスト者であろうとしない人の状態を取り上げ、それを罪の概念で説明しながら、その罪にともなう人間の状況を不安とか絶望といった概念で説明する。「不安の概念」と「死に至る病」はそういう意図に基づいて書かれた。そのようにとらえると、これらの著作が理解しやすくなる。
 
「不安の概念」で扱われている罪は比較的程度の軽い罪である。たとえば異教徒とか精神的に幼稚な人の罪。異教徒はもともとキリストの存在を知らないのだから、無知であり、したがって無責である。知らないものに責任は取れない。一方、キリスト教徒でありながら精神的に幼稚な人は、キリストの存在を知りながらその真の意味を知らない。彼がそれを知らないのは精神性に著しく欠けているからだ。人間というものは精神的な生き物であるのだが、その精神性にはグレードがあって、高い精神性から低い精神性、果ては無精神性まで様々な段階がある。無精神の人に至っては、キリスト教徒でありながら真のキリスト者となることができないのである。
 
だが、無知や無精神の人でも不安を覚えることはある。不安は真のキリスト者になるための一つの、しかし重大なチャンスなのだ。そこでキルケゴール独特の不安論が展開される。たとえば不安には客観的な不安と主観的な不安があるといったり、無精神の不安と弁証法的に規定された不安があるといったりする具合だ。その中で最も興味深いのは、不安の心理学的な説明に関わる部分だ。
 
不安は恐怖とは違うとキルケゴールは言う。恐怖には明確な対象がある。たとえば目の前に猛獣がいて今にも跳びかかってきそうな気配がある。その気配が私のなかに恐怖を呼び起こすのである。そのような明確な対象を持たない恐怖というものはない。明確な対象を持たない恐怖は幻覚と呼ばれる。
 
不安にはそのような明確な対象がない。わたしは、どういうわけか理由を明らかにできないが、ただ何となく不安なのである。しかし私が不安になるのは、私がいささかでも精神を持っているからである。先ほど無精神という言い方をしたが、それは比喩的表現であって、人間であればまったく精神を持たないということはありえない。しかしそれにもグレードがあるのは上述のとおりである。そのグレードに応じて不安の程度も違ってくる。「精神が少なければ少ないほど不安はそれだけ少ないものになる」(「不安の概念」原佑、飯島宗享訳)
 
死に至る病」で扱われている罪は、もっとずっと程度の重いものである。キリスト教徒の中には、自分がキリスト者としての真のあり方から逸脱していることを自覚しながら、しかも真のキリスト者になろうとせず、そのままの自分であることに固執する人がいる。そのような人の罪は計り知れないほど重いのである。そのような罪が引き起こすのは、不安といった生易しいものではなく、絶望である。
 
絶望は精神の病であり、自己における病である、とキルケゴールはいう。しかももっと悪いことに、絶望は死に至る病なのだ。死に至る病といっても、最期には死が救いとなる病という意味ではない。そういう意味の病なら他にもたくさんある。絶望が死に至る病だというのは、死に向かって進みつつあるけれども永遠に死ぬことがない、そういう病である。ということは、「死という最後の希望さえも残されないほど希望を失っているということなのである」(「死に至る病」桝田啓三郎訳、以下同じ)
 
これを他の言葉でいえば、「永遠に死ぬという、死にながらしかも死なないという、死を死ぬというこの苦悩に満ちた矛盾であり、自己における病なのである・・・絶望とは、まさに自己を食い尽くすことに他ならず、しかもみずからの欲するところをなしえない無力な自己食尽なのである・・・自己自身について絶望するというあからさまな絶望があらわれる」ということになる。
 
だが、不安が心の平安を取り戻そうとする意思を掻き立てる場合があるように、絶望にも、真のキリスト者になるように人を転回させる場合がある。それは人間のうちに、永遠なものが存在しているからである。逆に言えば、「もし人間のうちに永遠なものがないとしたら、人間は決して絶望することはない」。絶望した人間は、「絶望して自己自身から抜け出そうと欲する」ことで、自分を裸にして神と直接向き合うきっかけをつかむことが出来る。したがって、絶望したからといって、その先には何の救いもないということではない。救いの手はいつでも差し伸べられる。それに向かって自己自身が飛躍すればよいのだ。
 
 
 
 難しい話はここまでで、競馬に行きます。
 
 今週末のエリザベス女王杯から7週連続のG1開催が始まります。
レースは東西と別れますが、最後は12月26日の有馬記念で本年の
大レースは終わりになります。何とか資金を増やして有馬大勝負と
行きたいものです。今週末からは相撲も始まります。忙しげな日々が
2週間は連続することになります。
 
 今日はここまでにしておきます。
 
 
   では、また明日・・・・・
 
 
 
 

        PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1561               後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月8日(月)、現在は朝の7時半です。
 
 今朝は先ほどミスってPNC1561を書き終わった途端に抹消してしまいました。
こんなミスは超久々ですが、やっちゃったことは仕方ありません。
 
 というか、今日はあまり書くことが無く、植草氏のコラムも届いてないので
今日はこれでPNCはご勘弁願いたく思う所存です。
 
 この後は娘の駅までの送りと下の孫を保育園まで送り、その後はリハビリへと
行く予定です。その後は天下の暇人となるので本当はそこでPNCを書きなおせば
良いのですが、それはあまりしたくないのでご勘弁願います!?!
 
 
  では、明日は書いてお届けします・・・・・

         PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1560                  後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月7日(日)、現在は朝の6時45分です。
 
 このところはこのPNCの書き出しがほゞこの時間帯となっています。
先週の女房の送迎のやや寝不足気味を解消させようと身体が早寝早起きを励行
させているかのようです。今日も正味で8時間は寝たでしょうか(?)。体調良好を
感じさせる朝となっています。
 
 昨日のコロナ感染は都で29人と減少傾向が継続、大阪でも39人と出て、全国では
241人となっています。これ位をずっと維持してほしいものです!
 
 当家の普請は昨日で一応終了しました。工事そのものより工事専用車や自宅の車の
出し入れで結構苦労します。今回は当家も工事に参列しましたが、我が地域は新築
ラッシュ、普請ラッシュ…となって、車があっちこっちで止まっていて動きが取りずらくて
仕方ありません。次から次へと工事の手が緩まることは無いようですが仕方ありません、
自分もそれに参加していたのですから・・・
 
 昨日、罹りつけの整形外科の先生による3カ月ごとの問診がありました。結果的には
今の低周波治療を当面続けるという事で決定しましたので平日は8時半出発で医院へ
ほゞ毎日行くこととなります。という事は治療に続いて毎日”じゅんさい池1周ウォーキング”
にも行くということでもあります。当面は新たな仕事も無いことだし、これ位は仕方ない
でしょうか!?”!
 
 本日は植草氏と毎週末の日刊ゲンダイに投稿されている3氏のコラムを取りあえず
添付します。
 
 
 
  
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/06
 
             存在意義を問われる立憲民主
 
                 第3073号
立憲民主党の今後について改めて考え方を整理しておきたい。
 
立憲民主党が混乱している主因は路線が定まらないこと。
 
共産党を含む野党共闘の路線を採るのか。
 
共産党との共闘をせず、第二自公路線を進むのか。
 
ただし、野党共闘の考え方にも二つの考え方がある。
 
政権交代を実現するためには基本政策を脇に置いてでも、非自公がひとつにま
とまらなければならないという考え方がひとつ。
 
いまひとつは、基本政策を共有する勢力が大同団結して共闘するという考え
方。
 
「政策連合=オールジャパン平和と共生」は後者の主張を続けてきている。
 
政権交代は目的ではなく手段である。
 
基本政策を共有しない勢力が政権を奪取しても立ち行かない。
 
基本政策の対立という矛盾に直面するからだ。
 
共有するべき基本政策は次の三つ。
 
平和主義の堅持
 
原発ゼロ
 
共生の経済政策
 
共有する基本政策を軸に連帯する「政策連合」を牽引することが立憲民主党
期待された。
 
ところが、枝野幸男氏は共産党を含む野党共闘に背を向けた。
 
枝野氏は、共闘の対象は国民民主党と連合であって、共産党社民党、れいわ
は共闘の対象ではないと明言した。
 
枝野氏の姿勢を見て、「政策連合」を牽引する主役としての役割を立憲民主党
に期待した主権者が立憲民主党を支持するのをやめた。
 
この結果、立憲民主党衆院総選挙で惨敗した。
 
惨敗の責任により枝野幸男氏が代表を辞任する意向を表明した。
 
立憲民主党の新しい体制を構築するにあたり、立憲民主党の基本路線を明確に
することが必要だ。
 
想定される基本路線は三つある。
 
第一は、共産党を含む共闘を否定して国民民主党と類似した第二自公路線を選
択するもの。
 
第二は、非自公の大連帯構築を目指して政権交代可能な多数勢力形成を目指す
こと。
 
第三は、平和主義堅持、原発ゼロ、共生の経済政策という基本政策を共有する
勢力による大同団結を確立すること。
 
「政策連合=オールジャパン平和と共生」が提唱しているのは第三の考え方。
 
第一の方向を目指すなら国民民主党と分離している必要はない。
 
両者は合流するべきだ。
 
第二の選択は「数の論理」を優先するものだが、基本政策を共有しないから
「野合」になる。
 
立憲民主党代表選においては、候補者がどの道を選択するのかを明言する必要
がある。
 
第三の道を明示する候補者が出現するなら、その候補者が新しい代表に就任す
ることが望ましい。
 
第一の道、第二の道を選択する者が立憲民主党の新代表に就任する場合は、政
治刷新を目指す多くの主権者は立憲民主党を支持しないことになるだろう。
 
小川淳也氏の考え方を十分認知していないが、小川氏が明確に第三の道を選択
することを示すなら、代表に就任し得る候補者の一人になる。
 
しかし、小川氏の主張が第二の道であるなら、新代表にはふさわしくないとい
うことになる。
 
共闘の対象に国民民主、維新が含まれることはあり得ない。
 
重要なことは基本政策を共有すること。
 
維新は自民より右に位置し、国民の主張は自公と変わりがない。
 
「国民」と表裏一体の関係にある「連合」は米国の日本支配戦略の先兵に成り
下がっている。
 
立憲民主党が連合の軍門に下るなら、立憲民主党と国民民主党に差異はなくな
る。
 
この場合は、共産党、れいわ、社民と立憲民主党有志による「政策連合」を構
築することが必要になる。
 
立憲民主党有志とれいわ新選組が合流して日本政治刷新を牽引する真の野党第
一党を構築することが望まれる。
 
枝野幸男氏の限界は、連合の支配から抜け出せなかったこと。
 
連合は正体をむき出しにし始めた。
 
旧総評系組合と旧同盟系組合が軸になって連合が創設された。
 
ところが、現在の連合の支配権は旧同盟系組合に握られてしまっている。
 
電力総連、電機連合自動車総連基幹労連、JAM、UAゼンセンの六産別
が連合を支配している。
 
連合六産別は大企業御用組合連合。
 
旧同盟系組合の系譜を引く。
 
同盟は1960年に創設された民社党の支持母体だった。
 
その民社党はCIAが主導して創設された。
 
日本の革新陣営を分断することが目的だった。
 
米国による日本支配の政治構造を永続させるために米国が日本政治に介入した
もの。
 
その先兵が民社党であり、同盟だった。
 
このミッションをそのまま引き継いでいるのが現在の国民民主党と連合六産
別。
 
非常に分かりやすい。
 
立憲民主党は「連合六産別=国民民主党」という対日政治工作勢力と一線を画
すべきだったが、枝野幸男氏はその対日政治工作勢力に引き寄せられた。
 
連合六産別に加盟する労働者は約400万人。
 
労働者全体の約6%にしか過ぎない。
 
大企業労働者であり、労働貴族というべきもの。
 
一般労働者の利害を代表していない。
 
その連合六産別に立憲民主党まで支配されかかっている。
 
だから、立憲民主党に対する国民支持が急落した。
 
2010年に鳩山内閣を破壊したのが民主党内に潜む「隠れ自公勢力」だっ
た。
 
私は「悪徳10人衆」を明示した。
 
渡部恒三藤井裕久仙谷由人菅直人岡田克也野田佳彦前原誠司、枝
野幸男、安住淳玄葉光一郎の諸氏が「悪徳10人衆」の面子。
 
敗戦後日本に構築された日本政治の基本構造は
 
1.対米隷属
 
2.官僚支配
 
3.大資本支配
 
である。
 
鳩山内閣はこの基本構造を刷新しようとした。
 
そのために、日本の既得権勢力の総攻撃を受けた。
 
2010年に鳩山内閣が破壊されたのは、民主党内に潜伏していた既得権勢力
の攻撃を受けたことに原因がある。
 
旧民主党は「水と油の混合体」だった。
 
これを水と油に分離することが必要だ。
 
CIAはそれを阻止しようとする。
 
旧民主党から純粋な革新勢力が分離して革新勢力の大同団結が成立すると、い
つでも政治刷新=政権交代の可能性が浮上するからだ。
 
CIAの最大目標は革新陣営の大同団結=「野党共闘」の阻止にある。
 
今回総選挙を受けて主要メディアが激しい「野党共闘攻撃」を展開している。
 
野党共闘」に対する日本の既得権勢力の激しい警戒心が鮮明に浮かび上が
る。
 
立憲民主党が国民民主党と類似した路線を選択するなら、この党に未来はな
い。
「政治の世界では足し算が引き算になることがある」と言われるが、立憲+国
民=国民にしかならないことは明白だ。
 
希望の光は草の根民主主義政党である「れいわ新選組」の息吹。
 
イタリアの「五つ星運動」が急成長したのはイタリア市民の進歩性による。
 
日本国民の進歩性が問われることになる。
 
 
  次に3氏です。①敵菜収②井筒和幸三枝成彰 の順に行きます。
 
 
①敵菜収
 
 
 
 
“空中戦”すらできない立憲民主党・枝野代表が招いた歴史的敗北
 
公開日:2021/11/06 06:00 更新日:2021/11/06 06:00
 
「大きな流れ」を、生かしきれないどころか台無しにした(立憲民主の枝野幸男代表)/(C)日刊ゲンダイ 
 今回の総選挙、自民党の歴史的大勝利と言っていい。まともな国なら、政党自体が消滅しかねない蛮行を繰り返し、直前には元法相が票の買収をしていた件で実刑判決まで食らっているのに、追加公認2人を含め公示前から15議席減らしただけ。単独で過半数(233議席)を獲得した。補完勢力の日本維新の会も改選前からおよそ4倍の41議席を獲得。
 
  同様の理由で、今回歴史的敗北を喫したのは96議席と公示前より減らした立憲民主党である。枝野幸男は「単独過半数の獲得を目指す」と豪語していたが、その半分にも満たなかったわけだ。
 
立民、共産、れいわ、国民、社民の5党は213選挙区で候補者を統一。それ自体は高く評価すべきだし、それなりに成果も出したが、この大きな流れを生かしきれないどころか、台無しにしたのが枝野である。党内の思考停止した反共勢力、支持団体の連合による共闘妨害を抑え込む力もなかった。立民と共産は、政権交代後に「限定的な閣外協力」をすることで合意し、共産は候補者を取り下げるなど譲歩を重ねたが、これだけお膳立てしてもらって、意味不明な態度をとり続けた。共産との選挙協力は候補者一本化にとどめるとわざわざ強調し、街頭演説などの現場では立民と共産の共闘が進んでいたのに、枝野は連合の顔色をうかがって、志位和夫との写真撮影にすら応じなかった。
 
  選挙終了後、枝野はテレビ番組に出演。代表を続けるかとの質問に対し、「立民は私1人から100人超えるところまでつくり上げてきた。この路線で前に進めばいいと思います」となぜか自画自賛
 
こうした姿が国民の目にどう映るかもわからないから、選挙区での当選も危うかったし、党内の反発も買い代表を辞任することになったのだ。
 
  枝野は選挙戦で「表紙を変えただけでは何も変わらない」と岸田政権を批判。しかし、自民党菅義偉という「表紙」を変えて勝利したのである。維新が拡大したのも「なんでもかんでも反対の野党連合ではなく、議論に応じる野党」というイメージをでっちあげ、自民も野党も嫌という層の受け皿を作ったからだろう。
 
  枝野は立民の課題について、空中戦だけでは「政権にたどり着くことはできない」と語っていたが、その空中戦すらできていなかったのだ。(敬称略)
 
 
 ②井筒和幸
 
 
 
 
衆愚政治」がまた始まる…社会を直視できる政治家はどこにいる
 
公開日:2021/11/06 06:00 更新日:2021/11/06 06:00
 
 つまらない選挙結果だった。「知識がないから行かなかった。ムダに票を入れると余計、悲惨になるから」と渋谷の若者の声もアホだが正直だった。で、また保守政権が居座ることになった。現政権にすがりつく市民をなだめすかす「衆愚政治」がまた始まるのだ。閉塞し、あちこちに亀裂が走るこの社会はこれからも何もいいことはないだろう。そして、未来が思い描けないこの絶望社会の泥田に、予定したように「仕事をなくし嫌になり、何人も殺して死刑になりたい」と電車内を恐怖に陥れたあの24歳の狂ったジョーカーモドキもヤツだけじゃ終わらないだろう。また、モドキを真似したモドキが出現することを、現政権はよく覚えておくことだ。
 
  公約で言いふらした「新しい資本主義」とやらでテキトーな金配りと日給月給を上げるのが政治だと思ってたら大間違いだ。働き口がない、まともな友人がいない、親をクズとしか思わない、そんな「デジタルしか知らない」世代がまた、体中にたまったガスを吐いて、街を恐怖に陥れるだろう。
 
やれやれ、そんなつまらない想像ばかりしていても仕方ないので、バスに乗って駅前に散歩に出た。コロナのおかげで酒を飲むことも忘れたし、逆に身軽になった。文房具も買いたかった。コンビニじゃ売っていないパワータンク式の太字のボールペンだ。壁のカレンダーに書きつけても文字がかすれない、20年前からの愛用品だ。デジタルな20代はそんな芸の細かいボールペンどころか、万年筆も使わないし、インクの入れ方も知らないだろう。若い俳優は撮影でそんな場面があれば、机にこぼしてしまうはずだ。
 
  万年筆のインク(インキと呼びたい)を買い、馴染みの肉屋でコロッケも買った。少し歩いたらある映画館では映画らしさを味わえそうな番組はなさそうだった。「燃えよ剣」なんていう田舎のテロリスト集団の殺戮ショーは見る気もしない。チケット売り場に行けば、マニュアル語のお嬢さんに揚げたてコロッケの匂いがバレて「外の食べ物は持ち込み禁止です」と言われるのがオチだ。コロッケごときで怒鳴るだけでニュースにされる社会は本当につまらない。大阪の新世界で缶ビールと串カツを買い込み、B・デ・パルマ監督の「愛のメモリー」というスリラー他3本立てを見た時代に戻してほしいよ。自由で寛容な社会が確かにあったのだ。
 
帰り道、工事現場も昼休みで、赤銅色の顔した老いた工事人夫が積んだブロックに腰を下ろし、湯気立つカップ麺とおにぎりを交互に食べながら、何か思い出したか空を見て一人笑いしていた。目が合ったのでお辞儀をすると、老人も機嫌よくうなずいてくれてうれしかった。
 
  社会を直視できる政治家はどこにいるのだ。
 
 
 ③三枝成彰
 
 
 
国民は最高裁裁判官の何をどう審査すればいいのか…ベールに包まれたキャラクターの判断材料を
 
公開日:2021/11/06 06:00 更新日:2021/11/06 06:00
 
 衆院選の投票に行くたびに、疑問に思うことがある。最高裁の裁判官の国民審査だ。信任しない裁判官の氏名に「×」を付けろという。自戒を込めて言うが、面倒くさくなって未記入にしたり、カンで「×」をつけている人が多いのではないか。内閣が指名して天皇が認証することになっているが、その中の誰かを不信任するだけの情報がないのだ。
 
  もっと国民にわかりやすく判断材料を示してほしい。憲法改正について、どう思っているのか。男女共同参画についてはどうなのか。それを知りたいと思う。そういうデータもなしに選べと言われても、印の付けようがない。
 
  国民の関心の高い項目を10個挙げてアンケート形式で答えてもらうなどすれば、結論を導く助けになると思うのだが。
 
  確かに選挙公報には各氏の経歴と「裁判官としての心構え」が載っている。だが、人柄を知ることはできないし、思想・信条を推し量ることも難しい。
 
 もちろんネットで掘り下げればいろいろと出てくるが、誰もがそこまでできるわけではないだろう。
 
  多くの国民にとって裁判官はベールに包まれた存在だ。普通に生きていれば裁判に出る機会など一生に一度あるかないかだし、身内や友人にでもいない限り、裁判官という人種と触れ合うことがない。彼らは政治家と違ってメディアへの露出も少ないから、“キャラ”がまるで見えてこない。だから国民審査も、謎の制度のままなのである。
 
  これでいいはずはない。最高裁判事は、あらゆる重要な問題について司法の結論を示すのが役目であり、国の進路を決めるかじ取りのようなもので、存在意義は大きいからだ。公平・公正を求められる仕事柄、個人的な思想・信条を明かすのは難しいかもしれない。しかし、顔が見えない相手を辞めさせるかどうかと聞かれても、国民は困ってしまう。
  この制度が憲法に規定され1949年から続くことや、10年後に再審査があるのも知らなかった。今まで実際に罷免された人はおらず、再審査も6人しか受けていないそうだ。彼らはだいたい年配だし70歳が定年だから、再審査を受けないまま退任する人もいるはずだ。選挙制度の見直しを考えるなら、国民審査についても考え直す必要があると思う。時代の流れや実情にそぐわなくなっている感は否めない。
 
アメリカでは連邦最高裁長官を大統領が指名し、上院の助言と同意を経て任命され、終身制だ。昨年亡くなったギンズバーグ判事は、名前の頭文字「RBG」の愛称で親しまれ、リベラルな姿勢で知られていた。
 
  日本の裁判官にも高い志はあるだろう。ギンズバーグ判事のように“法の下の平等”にこだわり、何者にも左右されない「司法権の独立」を国民に対して打ち出してくれたら、きっとイメージも変わる。
 
  裁判官だって人間だ。顔があり、個性がある。彼らには、もっと積極的に私たちの目に触れる場所に出てきて、アピールしてほしい。常に国民から注目されていると思えば、緊張もするだろうが、やりがいが出るのではないか。そうなれば私たち国民も、最高裁で何が争われているかに、もっと関心を持つことができると思う。
 
 
 
  昨日の競馬ですが、重賞3レースに挑戦しましたが、蹴散らされてしまいました。
今日はメインの11Rだけにして既にネット注文しました。
 本日のメインレースはアルゼンチン共和国杯(GⅡ)です。不人気の7番
アドマイヤアルバという馬から8・9・10・12・13へ馬連5点流しだけです。
他はまったく検討していません。
 当面、G1は関西に集中して東京サイドではG2止まりです。ハッキリ言いますが、
競馬はその馬券買いにしても検討に値するのはG1 レースだけです。他のレースは
どういう結果が出ても不思議ではありませんので、これらはもう当てずっぽうで
馬券買いに徹する以外ないので本当に適当に遊ぶ類のものです。
本年のG1大レースで気合を入れて投票するのはジャパンカップ有馬記念の2レース
だけです。後は適当に流します!?!
 
 
 
   では、今日はここまでです・・・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

         PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1559                   後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月6日(土)、現在は朝の6時40分です。
 
 まだ早朝という時間帯ですが、今日はもうPNCを書き始めています。今日と明日は
晴天で絶好の行楽日和と言える週末の到来のようです。
 当家の外壁工事等は一応今日で終わる予定です。業者の方が8時前には見えて
作業に入ります。当方はリハビリと”じゅんさい池1周ウォーキング”に行く予定で、
午後にはスーパーへの買い物ぐらいには付き合わせられそうです。
 
 コロナ感染ですが、都で25人、大阪が32人、全国では225人と少なめです。
やはり冬本番的寒さ到来無くては第6波の到来も無いのでしょうか(?)。
 お昼のテレビの報道番組もコロナ関連がほぼないので手持無沙汰げです。
というか報道事に困っているのがミエミエのこの一両日となっています。
 
 当方の添付記事も少な目状態で、本日は植草氏と五木さんだけにします。
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/05
 
           共闘推進立憲・共闘拒絶国民に分裂せよ
 
               第3072号
国民民主党が正体を露わにし始めた。
 
国民民主党の正体は第二自公。
 
基本政策路線を自公と共有する。
 
支援母体は連合六産別。
 
この基本特性を有する政党は一つで十分。
 
戦争法制を容認し、原発稼働を容認し、消費税増税を容認する。
 
連合六産別も同じ。
 
この基本属性を持つ政治勢力共産党と共闘できないのは当然。
 
他方、真逆の基本政策を有する政治勢力が存在する。
 
戦争法制を容認せず、原発稼働を容認せず、消費税増税を容認しない勢力だ。
 
この基本属性を有する政治勢力共産党と共闘できる。
 
共産党天皇制、日米安保自衛隊の現状を直ちに変更することを求めていな
い。
 
政権樹立の際には閣外協力で諒としている。
 
野党共闘の構築は可能。
 
立憲民主党旧民主党・旧民進党から分離したもの。
 
共産党と共闘し得る政治勢力として認識されてきた。
 
ところが、今回衆院総選挙に向けて、枝野幸男氏が背を向けた。
 
このために、立憲民主党への主権者支持が激減した。
 
枝野幸男氏は記者に対して
 
「「野党共闘」というのは皆さんがいつもおっしゃっていますが、私の方から
は使っていません。
 
あくまでも国民民主党さんと2党間で連合さんを含めて政策協定を結び、一体
となって選挙を戦う。
 
共産党さんとは(共産、社民、れいわの3党と一致した政策に)限定した範囲で
閣外から協力を頂く。」
 
立憲民主党が共闘する対象は国民民主党と連合であって、共産党社民党、れ
いわとは共闘しないと宣言した。
 
立憲民主党共産党選挙協力によって多数の議席を確保するという恩恵を享
受した。
 
ところが、共産党は共闘の対象ではないと述べた。
 
これで信頼関係が構築されるわけがない。
 
枝野幸男氏が野党共闘に背を向けたから立憲民主党を支持する者が激減した。
 
その結果、立憲民主党比例代表選挙での獲得議席を大幅に減らした。
 
選挙区選挙で議席を確保できたのは共産党選挙協力があったから。
 
共産党野党共闘を牽引していなければ立憲民主党の獲得議席数はさらに激減
していた。
 
この現実を直視する必要がある。
 
連合六産別は電力総連、電機連合自動車総連基幹労連(鉄鋼)、JAM
(機械・金属)、UAゼンセン(繊維・流通等)のこと。
 
大企業御用組合連合だ。
 
旧同盟系の労働組合が大半。
 
1960年に革新勢力を分断するためにCIAが民主社会党民社党)を創設
した。
 
同盟はその支援母体にされた。
 
つまり、日本の革新勢力を大同団結させないための工作部隊である。
 
この工作部隊がいまなお、同じ目的で動いている。
 
連合は旧同盟系組合と旧総評系組合等が合流して創設されたが、現在の主導権
は六産別が握っている。
 
この連合が「共産党との共闘を許さない」と叫んでいる。
 
現行の政治権力を支援する勢力だ。
 
立憲民主党のなかで国民民主党と基本政策と立場を共有する者は国民民主党
合流すればよい。
 
他方、戦争法制を容認せず、原発稼働を容認せず、消費税増税を容認しない、
の基本政策を有する者は、共産党との共闘を容認できるから、この人々が立憲
民主党に残存すればよい。
 
新しい代表には、当然のことながら、共産党を含む野党共闘を推進する者が就
任するべきだ。
 
参院選まで1年を切っている。
 
早急な野党共闘立て直しが必要不可欠だ。
 
「連合六産別」に加盟する労働者は約400万人。
 
全労働者の6%に過ぎない。
 
この6%が立憲民主党を振り回すのがおかしいし、立憲民主党が連合六産別に
振り回されるのもおかしい。
 
連合は何様のつもりか。
 
労働者の一部しか代表する存在でない。
 
しかも、連合六産別は大企業御用組合
 
大多数の一般労働者と利害を共有しない労働貴族に過ぎない。
 
この勢力と表裏一体で行動する政治勢力は国民民主党ひとつで十分。
 
立憲民主党は連合六産別に振り回されるのをやめるべきだ。
 
立憲民主党が連合六産別依存から脱却しないなら、日本政治刷新を求める主権
者は立憲民主党から訣別する必要がある。
 
今回選挙で
 
・戦争法制を容認せず
原発稼働を容認せず
・消費税増税を容認せず
 
の基本政策を明確にし、既存の勢力の手を借りず、純粋市民の力で活動の輪を
広げ、一定の成果を生み出したのが「れいわ新選組」。
 
立憲民主党が既得権勢力の一味である連合六産別の軍門に下るなら、今後の野
党共闘体制は「共産党」と「れいわ新選組」を軸に展開することが適正とな
る。
 
イタリアでは草の根市民運動の「五つ星運動」が遂に政権を獲得するところま
で成長した。
 
草の根民主主義勢力にも大きな未来が開け得る。
 
「れいわ新選組」の活動が一段と拡大することも期待される。
 
立憲民主党が革新勢力のリーダーとして「野党共闘」を牽引しないなら、「れ
いわ新選組」がこれに代わるべきだ。
 
その際には、党名を、現在空席になっている「民主党」に変更してもいいので
はないか。
 
あるいは「れいわ民主党」でもよい。
 
野党共闘を牽引する第一党として活動することが期待される。
 
立憲民主党が連合六産別の軍門に下り、共産党を含む野党共闘を否定するな
ら、共産党を含む野党共闘を推進する人々はれいわ新選組と合流して新党を創
設してもよい。
 
いずれにせよ、共産党社民党、れいわ新選組と、立憲民主党有志が連帯して
強固な「野党共闘」を構築することが重要だ。
 
この塊が明確に構築されれば、多くの主権者の支持を得ることになる。
 
立憲民主党の代表選に意欲を示す小川淳也氏は、
 
「国民党から共産党までみんなで合併、巨大な中道リベラル政党をこの国に誕
生させることができれば、自民党と本気で対抗できる野党を創ることが出来
る」
 
と他の野党との合併論者であることを自認し、共産党やれいわ新選組との合併
による新党移行を主張しているとされる。
 
立憲民主党に求められている方向はこの方向。
 
立憲民主党は代表選に際して路線論争を十分に実行し、明確な方向を示すべき
だ。
 
共産党を含む野党共闘を推進する」方向と「共産党を含む野党共闘を容認し
ない」方向は同居し得ない。
 
論理的な矛盾を押し通すことが破綻の原因になる。
 
連合六産別を支持母体とし、自公と基本政策を共有する「国民民主党」が存在
するのだから、この考えに同調する者は国民民主党に移籍するのが適正。
 
他方、「野党共闘なくして政治刷新なし」と考える主権者と政治勢力が確実に
存在する。
 
この路線を牽引する中核政党が必要なのだ。
 
「れいわ新選組」、「社民党」と合流して、本当の意味の野党第一党を構築す
ることが望まれる。
 
できれば「共産党」も含む野党一本化ができれば望ましい。
 
既得権勢力の天敵が「野党共闘」。
 
野党共闘」を攻撃する者は既得権勢力の一味だと判断して、まず間違いな
い。
 
 
 次に五木寛之さんです。
 
連載11251回 一九五〇年代の記憶 <1>
 
公開日:2021/11/01 17:00 更新日:2021/11/01 17:00
 
 1950年代の思い出話を書く。
  私が九州から上京したのは、1952年(昭和27年)の春だった。
  博多から東京駅まで、ベラぼうに時間がかかったのをおぼえている。特急は料金が高いので、鈍行を乗り継いで2日がかりだった。途中で大阪に寄って、上方見物をした後、東京へ向かったのだ。
  いまは高層ビルの建ち並ぶ梅田も、その頃はまだ何もなかった。闇市のような一画がにぎわっているだけで、荒涼としていた。
  新学期の体育の課目選択に間に合わなかったので、運動の授業はいくつかしか残っていなかった。仕方なしにボクシングと乗馬の授業を選ぶことになった。ボクシングの授業は、真面目に出た。市原さんという先生がいて、親切に初心者の面倒を見てくれたのである。当時の早稲田には「大学の虎」とか呼ばれる有名な選手がいて、何度か試合を見にいったことがあった。
  50年代は、大学野球が活気のある時代だった。早稲田にサード小森、ショート広岡のコンビで、外野には岩本、荒川などがいた。ピッチャーは小倉からきたアンダースローの福島がいたし、立教の小島、長島などもスター選手だった。みんな学生というより、オッさん、の感じだった。
  私が若かったからそう感じたのか、それとも当時のスポーツ選手が大人びていたのだろうか。実業団から大学へきた選手たちもいたから、それなりに年を食っていたのかもしれない。八幡製鉄からきた選手など、背広にハンチング姿だった。
  デモの帰りに神宮球場へ駆けつける学生も少なからずいたようだ。「インターナショナル」と「紺碧の空」が同居しているような時代だった。
  入学した年の5月に、いわゆる「血のメーデー事件」がおこる。いまでは5月1日といっても、ジャーナリズムはほとんど触れもしないが、わが国の天安門事件といってもいい大事件だった。いまの日比谷通りあたりが、焼き打ちされた車の黒煙でかすむ位の騒乱だったのだ。<水平撃ち>という言葉が、はじめて新聞に発現したのも、そのときである。<水平撃ち>とは銃口を上に向けての威嚇射撃ではなく、まっすぐに実弾を撃つことをいう。今では死語になってしまった表現である。
  大学地下の協同組合の売店では、タバコをバラ売りしていた。1本とか、2本とか買う貧しい学生のための配慮である。
  (この項つづく)
 
連載11252回 一九五〇年代の記憶 <2>
 
公開日:2021/11/02 17:00 更新日:2021/11/02 17:00
 
(昨日のつづき)
  1960年代というのは、比較的、印象が強烈だ。
  それにくらべると、50年代というのは、どこか鮮やかな彩りがない。朝鮮戦争ベトナム戦争にくらべると、なぜか記憶が曖昧である。米中二大強国が対決した大戦だったのに、最近ほとんど語られなくなったのはなぜだろう。
  私が上京した1952年は、前年に成立したサンフランシスコ講和条約が発効した年だ。
  その年の初夏、私は羽田空港でアルバイトとして働いていた。<国際空港サービス>とかなんとか、そんな名前の会社だったと思う。
  当時はまだ羽田は一般には解放されていなかった。米国や軍関係の専用空港だったのである。
  そこで機内に積み込む食材や機材を準備するのが仕事だった。サンフランシスコ条約調印のため政府閣僚が乗り込む機内に、サンドイッチを積みこんだ記憶がある。
  当時、バイトでもぐり込んでいた全学連のメンバーの一人が、
「このサンドイッチに何か仕込んだら日米関係が引っくり返るんじゃないかな」と笑いながら言ったのを聞いた憶えがある。新聞には大きく「政府要人一行が米国へ向けて出発した」という記事が出ていた。
  当時はまだ全共闘ではなく、全学連の時代だった。ある日、都学連のメンバーがやってきて、授業を中止してアジ演説をやらせろと言う。ロシア語の授業中だったが、当時の谷教授は、その強引な圧力に抗しきれずに授業を討論会に切り替えた。そして当時、活動家として知名度の高かった大谷某という都学連のリーダーが長い演説をした。
  教授が教室の片隅で困惑したように、その話を聞いていたのが記憶に残っている。そういう時代だったのだ。
  文学部地下の売店では、コッペパン1箇が10円だった。それにピーナツバターかジャムを塗ると15円。
  いつかバターつきのコッペを食いたいと思いつつ、ついにはたせなかった。
  当時は私もタバコを吸っていた。駄菓子屋の店先にあるようなガラス箱の中に、バラ売りのタバコがはいっている。「1本ください」とか「3本くれ」などと小銭を出し合ったものである。
  学食などは敷居が高くて、はいれなかった。料金のほかに外食券というやつが必要だった配給時代だったのだ。
  (この項つづく)
 
連載11253回 一九五〇年代の記憶 <3>
 
公開日:2021/11/04 17:00 更新日:2021/11/04 17:00
 
(昨日のつづき)
  きょう3日は宮崎日日新聞のインタヴューのあと、『一期一会の人びと』のゲラを読み返す。これは内田裕也川端康成と、ミック・ジャガーと浅川マキをごっちゃにした本で中公から出る。あとマガジンハウスから『捨てない生きかた』が年内刊行の予定。
  ともに50年代の残影を引きずっている本だ。ジャンルを超える、モノは捨てない、そんな感覚が50年代には流露していた。新しいジャズが台頭するなかで、古風なニューオーリンズ・ジャズにこだわっていたのもその頃である。<森亨とシックス・ポインツ><南里文雄とホットペッパーズ>などを聴きに銀座のテネシーに通う日々だった。
  先日、銀座を歩いていたら、<銀巴里跡>という石柱がひっそりと立っていて感慨あらたなるものがあった。そこで絶世の美少年、丸山明宏の歌を聴き、工藤勉の津軽弁シャンソンに感動したものである。つわものどもの夢の跡には、草も生えていなかった。
  同じ頃だと思うが歌舞伎町の、たしか<ラ・セーヌ>という店に<坂本政一とオルケスタ・ティピカ・ポルテーニア>の演奏を聴きによく通った。ヴィオラを弾いていた女性演奏家のファンだったのである。
<うたごえ、ジャズ、シャンソンラテン音楽>などが五目チャーハンのようにごったになって渦巻いていたのだ。
  新宿中村屋は敷居が高くてはいれなかったが、その裏手の<オペラハウス>というクラブが、昼間はミュージックサロンになっていて、小坂一也がウエスタンをうたっていたのを憶えている。
<ともしび>や<白樺>など<うたごえ>の店も盛況だった。<どん底>という店には新劇の俳優たちもよく顔を見せて、<どんカク>という安酒を飲みながら、?昼でも夜でも牢屋は暗い、などと合唱していたものだ。
  ちなみにこの歌はM・ゴーリキーの『ナ・ドゥニェ』(どん底)という芝居の劇中歌で、けっこう人気のある歌だった。
どん底>のすぐ近くに、シャンソン喫茶<モン・ルポ>があった。私たちはそこにたまって、サルトル作詞の歌を聴いたり、ゲオルギウの『二十五時』をめぐって議論したりしたものだ。ゲオルギウも、ヴェルコールも、いまでは誰も知らない作家になった。
  激動の60年代が、そんななかで秘かに発酵しつつあったのである。
  (この項つづく)
 
連載11254回 一九五〇年代の記憶 <4>
 
公開日:2021/11/05 17:00 更新日:2021/11/05 17:00
 
(昨日のつづき)
  当時、私たちの仲間は、フランス文学派とロシア文学派に分かれていた。カミュサルトルの全盛時代だったが、一方でちょっとクラシックな『ジャン=クリストフ』や、『チボー家の人びと』などもよく読まれていた。最近はこの手の、いわゆる大河小説というタイプの作品は、ほとんど関心をもたれていないように思う。
  夏休み中に『戦争と平和』を読破すると宣言して、途中で投げだす連中も少くなかった。かく言う私も恥ずかしながらその1人である。埴谷雄高の『死霊』の暗緑色の表紙の本を、わざわざカバーをかけて持ち歩く者もいたし、椎名麟三の『深夜の酒宴』を部屋の机の上にお守りのように置いている学生もいた。
  雑誌では『美術批評』『新日本文学』『近代文学』『人民文学』などが読まれていた。
  私たちのグループで同人誌を出そうという話になり、ありきたりの雑誌形式はつまらないということで、パンフレット形式の文集を出した。私はそれに薄っぺらな「サド論」「トルストイ論」「文芸講話論」などを書いている。いずれも浅薄な雑文だが、方向性だけは60余年たった今も変らない。三ツ兒の魂百まで、などと言うが、その通りだ。
  当時、アテネ文庫という、薄い薄い文庫が出た。数ミリの薄さで値段は30円。ポケットに2、3冊は楽にはいる超薄型の文庫なので、結構、愛用した。あの薄さは忘れがたい。
  一方で、べらぼうに分厚い本もあった。ある日、飲み屋で金が足りなくなり、友人にたのもうという話になった。ところが、彼の下宿まで押しかけていったところ、本人は不在である。困ったはてに、彼の蔵書を無断で持ち出すことにした。
  持ち出したところで、古本屋に売るわけではない。顔なじみの質屋へ持ちこんで、いくらか借りようという算段である。
  質入れをする本は、できるだけ分厚く、どっしりして高価そうな本でなければならない。
  結局、持ち出したのは『ウシャコフの露露辞典』である。ロシア語のずしりと重い本だ。
  それを抱えて、高田馬場近くの質屋へ持っていった。
  一応、それなりの金額を貸してくれたのは、その本の貫禄のせいだろう。後から持主の仲間に、ものすごく叱られたことをおぼえている。
  それにしても、質屋さんが本をカタに金を貸してくれるとは、のんびりした時代だったと思う。50年代には、そんな気分も漂っていて、いま思い返しても懐しさがこみあげてくるのである。
  (この項おわり)
 
 
  上記に出てくる高田馬場の質屋には当方の文学的・哲学的思考方法の先生である
間 章 氏(あいだ・あきら)のお供で何度か古本を持ち込んだ記憶があります。
 高田馬場は東京では神田に次ぐ古本街があります。ほゞ、早稲田通り沿いですが、
何度もこのあたりは足を運びました。(時期的には70年安保改訂直前ぐらい。)
 現在もそうですが、20歳前後のあの頃、アルバイトに精を出して本をガンガン買い捲くり
ましたが、難解な書物(哲学書が多い)は殆んど読みこなせていませんでした。
当方の頭の程度が知れるだけでしょうか!?!
 最近、キュルケゴールの”不安の概念”の新約版を読み始めましたが全く前に進みません。
20歳ぐらいのあの時より当方の頭脳は劣化しているようです。もう無理かもね・・?
 
 
 今日は予定もほぼないので午後には競馬に勤しむことにします。
昨晩検討した東京競馬の8R・9R・11Rの3鞍をやってみます。結果は如何!?!
 
 このところ(数週間連続で)近くの温泉《笑がおの湯》へ週2のペースで行っています。
これが最近混み始めて往生しています。受付の女性に聞いたら、やはり緊急事態宣言が
解除されて以降の入場者数はそれまでの倍以上となっているようです。
特にサウナは混んでいます。平日の午後の割にはけっこう若い人も来ています。
当方以上のクソ爺だけで満杯ではないのが不思議です。
 
 昨日は2日間排便無しの状態が続き気持ちが悪かったのですが、夜になって超大量
に排便があり、大喜びでありました。やはり快食・快眠・快便(特に快便は大事)が人生
の最優先事項です。肺と腸の健全性は今後とも当方の最重要課題として位置づけ、
励行するつもりです。”長生き呼吸法”と”快便””快眠”が超大切です!!!
 
 
 今日は量子物理学は先送りします。
 
 
         では、また明日・・・・・
 
 
 

         PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1558                     後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月5日(金)、現在は朝の6時45分です。
 
 今日も晴天の1日が開始されました。この晴天は日曜日まで続き、その後の2日間ほどは
曇りや雨模様ですが、それでもまたその後は晴天が続くようですので心配無用です。
 昨日もそうでしたが、所謂行楽日和というやつが到来です。当方、昨日は外出して
6軒ほど熟しました。今日は”じゅんさい池1周ウォーキング”と《笑がおの湯》ぐらいにして
おく予定です。
 
 昨日のコロナ感染は都で14人、大阪20人で全国でも158人と減少傾向継続です。
それでも日本人は律義者が多く(というか全員と言っていいか?)、マスクの不着用者は
ほゞ見かけません。当方、現在は禁酒中なので外飲みの居酒屋等へは行ってないので
どんな状況か???です。家の近くの飲み屋さんあたりはけっこう遅くまで開けているように
見受けますがどうなんでしょうか?
 
 巣篭りの”毎日が日曜日”人間には日々やることと言ったら適当にテレビを見るか読書を
する以外に本当に何もありません。このところの当方の読書形態は同時併読で5冊ほど
を適当に読み廻している状態です。哲学書や歴史書などはなかなかページが進みませんが、
身体やコロナ禍に関する著作は2~3日で読了するので時が経過したら再再読をしています。
 現在も併読は①古代史の正体②万葉集に出会う③謎解き”罪と罰”④ドストエフスキー
創作の問題⑤新訳不安の概念・・・あたりでしょうか! 今書いた5冊などは難解な著作ばかり
なので本当にページは進みません。コロナ関連や身体に関する著作はこの数日で3回転以上
するぐらい読みこなしていますので、当面は難解な著作ばかりを読むことになります。
 
 
 本日は植草氏のコラムと量子物理学を添付します。添付記事が切れました。
興味のある大事な記事などは毎日あるわけではないのでご容赦ください。
 
 
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                              2021/11/04
 
             共闘派と反共闘派の分離熱烈歓迎
 
   第3071号
共産党と共闘する勢力」と「共産党と共闘しない勢力」との間にある違いは
何か。
 
違いが重要で決定的なら、両者が同居することに矛盾と無理がある。
 
共産党と共闘しない勢力」の代表が「連合六産別」と「国民民主党」。
 
この人々の主張は次の傾向を持つ。
 
1.戦争法制=安保法制を容認
 
2.原発稼働を容認
 
3.新自由主義経済政策を容認=消費税増税を容認
 
これが基本政策。
 
これに対して「共産党と共闘する勢力」の主張には次の傾向がある。
 
1.戦争法制=安保法制に反対
 
2.原発稼働ゼロ
 
3.共生の経済政策=消費税減税・廃止
 
これが基本政策。
 
根本的な相違がある。
 
この勢力が同居していることに矛盾がある。
 
2017年に旧民進党立憲民主党と国民民主党に分離したとき、矛盾解消が
期待された。
 
立憲民主党が「共産党と共闘する勢力」として分離・独立したと理解された。
 
実際、立憲民主党共産党選挙協力を得て議席を増やした。
 
ところが、紆余曲折があった。
 
背景に「共産党と共闘する勢力」が拡大することを阻止しなければならないと
いう既得権勢力の思惑があった。
 
1960年に民社党が創設された。
 
日本の革新勢力が一枚岩で連帯することを阻止するための工作だった。
 
民社党の創設に資金支援したのがCIA。
 
民社党の支援母体とされたのが大企業御用組合連合体である「同盟」だった。
 
日本の革新勢力が大同団結して選挙に臨むと、いつでも政治刷新、政権交代
生じ得る。
 
実際、2009年には鳩山内閣が誕生した。
 
日本の既得権勢力にとっての「悪夢」だった。
 
この「悪夢」を繰り返さないこと。
 
これが日本の既得権勢力の至上命題である。
 
旧民主党=旧民進党が分離・分裂して、「共産党と共闘する勢力」と「共産党
と共闘しない勢力」に分かれることは、既得権勢力にとって極めてリスクが大
きい。
 
立憲民主党と国民民主党に分離・分割されて、この方向感が鮮明になった。
 
共産党と共闘しない勢力」としての国民民主党が弱体化して立憲民主党が拡
大した。
 
この状況を踏まえて、日本の既得権勢力が立憲民主党に手を入れた。
 
立憲民主党をかく乱し、立憲民主党が「共産党と共闘する勢力」として純化
ることを阻止しようとした。
 
工作部隊の先頭に立ったのが「連合」。
 
「連合」は旧同盟系組合と旧総評系組合が核になって構築された連合体だが、
その主導権を確保したのは旧同盟系組合である「六産別」。
 
電力、電機、自動車、鉄鋼、機械、金属、繊維、流通等の大企業御用組合連合
だ。
連合加盟組合員数は約700万人。
 
そのうちの約6割に当たる約400万人が「六産別」組合員。
 
全労働者の6%に過ぎない。
 
全労働者の6%に過ぎない大企業御用組合連合が立憲民主党に介入し、立憲民
主党が振り回されている。
 
CIAをバックボーンとする彼らの目的は対米隷属・新自由主義追求日本政治
を堅持すること。
 
この目的から、日本の革新勢力の大同団結を妨害している。
 
立憲民主党がこの混乱から抜けきれないなら、新たに革新連合を創設すること
が必要になる。
 
共産党、れいわ、社民と立憲民主党内の革新勢力が大同団結することが必要に
なる。
 
立憲民主党が第二自公の方向に進むなら国民民主党と差異がなくなる。
 
両者が合流しても主権者の強い支持は得られない。
 
政治刷新を求める日本の主権者は、第二自公勢力と明確に訣別する判断を示す
ことが必要になる。
 
今回の総選挙で立憲民主党が獲得した議席数は96で改選前から13議席減。
 
政権交代の可能性すらあった状況を踏まえれば歴史的大惨敗。
 
2010年7月総選挙における菅直人民主党大敗北に匹敵する。
 
このときは菅直人氏が党代表、首相の椅子にしがみついた。
 
その結果、民主党は奈落に転落した。
 
今回は枝野幸男氏が辞意を表明したから、このときよりは適正な対応が示され
ている。
 
しかし、立憲民主党が第二自公路線と訣別して革新勢力としての方向を明示で
きなければ党勢の回復は難しい。
 
2022年参院選でも敗北を重ねることになるだろう。
 
日本の主権者多数が日本政治刷新を求めている。
 
安倍・菅政治が9年近くも続き、日本政治の腐敗が進行した。
 
特定秘密保護法、戦争法制、共謀罪創設などの悪法制定が強行され、憲法解釈
まで憲法改正の手続きを踏まずに強行された。
 
森友、加計、桜の疑惑はすべてが低次元の政治私物化事案。
 
これらの問題について、現時点でもなお真実の解明と適切な責任追及が行われ
ていない。
 
新自由主義経済政策が強行され、日本は世界有数の格差大国に転じた。
 
一般市民の生活は困窮を極めている。
 
労働者一人当たりの実質賃金は2012年から2020年の8年間に5.6%
も減少。
 
フルタイムで働いて年収が200万円に届かぬ者が全体の2割を超え、400
万円に届かぬ者が全体の55%に達している。
 
大企業御用組合は一般労働者の幸福を追求しない。
 
大企業の利益増大だけにしか関心を示さない。
 
この政治を変えるには、自公政治に対峙する市民と政治勢力が結集するしかな
い。
 
これが野党共闘の考え方。
 
総選挙に向けて共産党に対する誹謗中傷がエスカレートした。
 
共産党のイメージを引き下げることによって「野党共闘」を攻撃した。
 
彼らがなぜそこまで共産党攻撃をするのか。
 
常軌を逸した攻撃を目撃したら疑うことが重要。
 
常軌を逸した攻撃を受ける側に真理があることが圧倒的に多い。
 
激しい攻撃は「正義の証明」と言える。
 
共産党が激しく攻撃されるのは、共産党が政治の不正に厳しい視線を注ぐか
ら。
 
森友にしろ、加計にしろ、桜にしろ、事実を精査して不正を表面化させた最大
の功労者は共産党だった。
 
政治資金の不正に対しても厳しい視線を注ぐ。
 
金権腐敗の既得権勢力にとって、これほど嫌な存在はない。
 
既得権勢力は天皇制、日米安保自衛隊についての共産党の考え方を批判する
が、その前に1998年の社会党との連立政権樹立についての考え方を総括す
るべきだ。
 
共産党天皇制、日米安保自衛隊について、直ちに現行制度を変更すること
を求めていない。
 
共有する基本政策を実現するために「閣外協力」することを表明しているだ
け。
 
共産党を含む野党共闘に問題は存在しない。
 
・対米隷属の日本政治
 
原発の稼働推進
 
新自由主義経済政策の推進
 
を目指す日本の既得権勢力は、この目的のために革新勢力の大同団結・連帯を
恐れる。
 
野党共闘」こそ最大の脅威。
 
そのために野党第一党に工作勢力を潜伏させている。
 
立憲民主党では「昔の名前で出ています」のオールドメンバーが顔をそろえる
が、枝野幸男氏の後継代表にオールドメンバーが就任しても何も変化しない。
 
重要なことは徹底的な路線論争を明示すること。
 
その上で、基本路線が異なる勢力の「同居」を解消することが必要不可欠だ。
 
共産党と共闘しない勢力」が存在してもよい。
 
だが、このことは「共産党と共闘する勢力」が存在する論拠にもなる。
 
基本方向が真逆の勢力が同居することが主権者に対する背信
 
基本路線を明確にし、路線を異にする者が分離・分裂することが必要だ。
 
基本をおろそかにするから、いつまでも同じ混乱を繰り返す。
 
2010年に上梓した
『日本の独立』(飛鳥新社
にこの問題を明記した。
 
その混乱がいまなお解消されない。
 
共産党と共闘する勢力」と「共産党と共闘しない勢力」が分離されて、主権
者に明確な選択肢が提供されることが重要だ。
 
 
 量子物理学
 
 
 
 
  祈り(思念エネルギー)で願望は達成される
 
 量子力学における最も衝撃的な結論は、「人の意識が現実を創造する」という事実だった。それも宗教でいう単なる言葉だけの教えではなく、厳密な実験と検証で「この世」の基本原理であることを実証したのである。科学は「この世」の隠された秘密の一端を、ようやく世紀末にいたって暴き出したといえる。
 人の意識が「死後の世界」を大きく支配しており、どんな遠方にも思念するだけで瞬時(超光速)に行けるとスウェデンボルグは語っている。
 ミクロ世界では、人が見るという行為だけで素粒子は瞬間的に存在を変え、テレパシーのごとき超光速で内部情報を交換し合っている。「この世」も基本的にミクロの法則に支配されているわけだから、われわれの想念が現実を創り上げていることも創り上げていることも間違いない。
 量子力学の結論は、これまで科学の対象外とされてきた宗教上の多くの概念を、正統化学の高みへと引き上げることができることを示している。
 
 祈りに代表される思念パワーには「空間の物性」が大きく関与している。空間が有する物性に対して思念パワーがダイレクトに同化すると、それが物体内部の隅々を透過して素粒子の運動状態に変化を生じさせる。思念パワーが素粒子の創生や消滅に直接的に関与し、そこに現実としての森羅万象が生じてくるわけである。保守的な科学者は「心というものが見えるのか、五感で感知できるのか?」というだろう。しかし意識(心)は見えないけれど、存在することは目に見える物質よりも確かなことである。
 人間の意識の問題について、現代科学は明確が結論を出せるまで進んでいない。科学が「思念パワー」の存在を無視してきたのは、空間の物性を何ら掌握できなかったという理由からでしかない。
 欧米のノーベル賞クラスの大脳生理学者たちは、「人間は脳で考えるのではなく、脳はコンピュータのようなもので、心というプログラマーが別に存在して脳を操っている」と主張している。
 
 
 
    では、また明日・・・・・