■
PNC会員へ・・・
会員のみなさま 1508 後醍院 廣幸
おはようございます。本日は2021年9月16日(木)、現在は朝の6時40分です。
今朝は曇天の始まりですが、これは今日一日続くようでやや鬱陶しいでしょうか(?)
明日・明後日と台風14号の影響で大雨が予想されていますが、我が地域にやって
来るころには温帯低気圧に格下げされているようなので雨の具合はどんなものでしょうか?
コロナ感染ですが、減少傾向が続きます。それでも昨日の都では1052人、全国的には
6806人と出ています。大阪が1160人、愛知679人、神奈川で489人と出て埼玉で
513人というぐらいです。明らかに第5波は収束気味ですが、次の第6波はまだ心配には
及ばないでしょうか(?)
昨日は予定通りに午前中の10時出発でまずお彼岸の墓参り(1週間前倒し)で献花と
線香を上げ、その後のお昼は丸亀製麺まで戻り最近頻繁にコマーシャルを流している
”トマタマカレーうどん”というのを食してみました。この味ですが、やはりというかやっぱり
というか残念・・・というしかなかったです。やや酸味が強く当方好みのカレー味ではありま
せんでした。ハッキリもう食べないでしょうね!丸亀製麺ではいつものかけうどんが一番です。
浮気は厳禁でしょうか???
食後は近くのスーパー”ベルクス”で買い物をして帰宅しました。
毎日3時から観ている相撲ですが、昨日はやっと上位6人のうち4人が勝ってくれました。
貴景勝が3連敗後ようやっと勝ちましたが何となくおぼつかない取り口です。今日以降が
不安ですが、果たしてどうでしょうか?相変わらず連敗続きは高安だけですが一体どうしたの
という弱さになっています。本日の奮起に期待します。
問題のワンピー姐さんですが、やっぱり来ません。昨日はワンピーの代わりでしょうか(?)
ド派手な赤い服を着た年配の方が観戦していました。女房に言わせるとこれは”デヴィ夫人”に
間違い無し・・・との事です。NHKテレビは遠慮してアップ映像などは撮らないので本当にデヴィ夫人
だったどうかは???です。
本日も北の富士コラムは付けます。丸亀製麺のトマタマカレーではなく北の富士カレーを
何とか食べてみたいものです!
【北の富士コラム】礼の仕方注意されても反省の色なかった豊昇龍 師匠がしっかり指導し今のうちに直さなければ面倒なことに
◇15日 大相撲秋場所4日目(両国国技館)
4日目は仕事がないので、いつものようにテレビ観戦。幕内前半の相撲は凡戦が続く。溜席にいた女性はよほど退屈したのだろうか、両目を開けたり閉じたりして懸命に眠気と闘っていたが、ついにコックリと下を向いて眠ってしまった。
周りのお客さんもマスクで表情は読めませんが、場内と土俵周りに熱気が感じられないのは残念でもあり、心配である。私もボンヤリ観戦するだけだったが、後半に入ってからは相撲が面白くなった。
前半と比べると、立ち合いの当たりが違ってきた。立ち合いが良いと、自然と相撲に味わいが出てくるらしい。土俵際の攻防も多く見られる。お客さんの反応も全く違ってきて、ぐっすり眠っていた女性のお客さんも上体をシャンと伸ばし、拍手を送っていた。
宇良の逆転勝ちで一気に盛り上がってきた。やはり相撲はこうでなければ面白くない。弱かった上位陣も奮起する。正代が隆の勝の猛烈な当たりと突き押しで棒立ちになりながらも必死に残し、突き落としで逆転勝ち。内容は良くないが、気迫が出てきた。
初日は豊昇龍に完全にのまれ、ぶざまな負け方をしたが、悪いながらも3連勝と立ち直りの兆しが見えてきた。この調子で頑張ってほしい。先日述べたように私は「正代の味方」なんですから。
貴景勝も豊昇龍に大苦戦しながら、やっと初日を出した。押しでならした大関が逆に新鋭の豊昇龍に押しまくられて、やっとの思いで突き落として逆転した。勝つには勝ったが、この先の明かりが見えたかといえばそうとは見えない。この先も苦戦は続くだろう。
豊昇龍は惜しい負け方だったが、はっきりと力を付けたことを証明するに十分の力強い相撲だった。よほど悔しかったのだろうか、礼の仕方を行司に注意されてやり直したが、反省の色は見せなかった。これは師匠がしっかり指導するべきだ。今のうちに直さなければ、面倒なことになりかねない。
結びの一番は照ノ富士の一方的な相撲に終わった。もう少し攻め込めると期待していたが、北勝富士の当たりが全く通用しなかった。照ノ富士は十分の左は取れなかったが、それでも前に出ている。おそらく負ける気がしないのではないか。
御嶽海も良い相撲で1敗を守ったし、明生と琴ノ若の若手同士の一番は激しい一番だった。4日目は後半に良い相撲が続いたので一安心する。
それでは飯にするか。
2、3日前にギョーザをいただいているので、水ギョーザの鍋物にしようか。温かいものが欲しくなってきた。それからつい先ほど、友達が銀座の有名デパートのぶどうパンとカレーパンを差し入れてくれた。私はあまりパンは食べる方ではないが、あれば食べる。しかし、カレーの達人の私にカレーパンを持ってくるとはなんたることだ。それでもありがたくいただくことにしよう。では。(元横綱)
本日は外壁工事の担当者がコロナワクチン接種でお休みだそうです。
接種時期が遅れていた我が市川界隈の摂取年齢は娘が43歳なので
大体現在は40歳チョイぐらいの人が摂取しているようです。当方的には
ワクチンの接種の可否は結論を言うのはパスです。良いか悪いかはっきり
分りませんというしかありませんので。論理的に正しいのは非接種の方でしょうか?
ファイザー製で接種後の死亡者が1000人を超えている事実は隠せません。
通常の毎年打つインフルエンザで死ぬ人は毎年たったの数人です。明らかに
コロナワクチンの方が死亡率が大幅に高いことは現実です。当方も3回目・4回目
は完全にパスします。
本日は植草氏・金子勝氏・帯津先生・・・と御三方のコラムを添付します。
少し長くなりますが暇な人は覗いてください!?!
「植草一秀の『知られざる真実』」
2021/09/15
ほんとに怖いのは共産含む共闘
第3031号
自民党が党首選を行い、メディアがこれだけを報道する。
菅首相が政策失敗を繰り返し、主権者の支持を失って辞任に追い込まれた。
その事実さえ存在しないかのような報道ぶり。
自民党は新しい党首を選び、新内閣を発足させる。
その流れで次期衆院総選挙が実施される。
彼らにとって重要なことは反自公勢力を分断すること。
そのために用いるのが日本共産党への誹謗中傷。
SNS上の誹謗中傷に対して懲役刑を設けるとの検討が行われているが、政府
による公党に対する誹謗中傷にも懲役刑を設けることを検討するべきではない
か。
流れを仕切っているのが誰なのか。
ここがポイント。
日本を支配する勢力が存在する。
敗戦後日本の支配者は一貫して米国の支配勢力=ディープ・ステイト。
ディープ・ステイトの関心は以下の二つ。
対米隷属政権の維持
市場原理主義の維持
この要請を満たす政権であればだれでも構わない。
賞味期限の切れた政権は廃棄する。
候補者をスクリーニングして次期首相候補を選別する。
その候補を、メディアを使って首相候補に祭り上げる。
これが繰り返されてきた。
河野太郎氏の人気がどこからともなく湧き上がってきたこと自体が不自然極ま
りない。
無から有が生じたように見えるが、本当の無から生じているわけではない。
人為的に有が創出されている。
米国の支配勢力が新人プロモーションを行ってきた。
小沢一郎氏が民主党代表に就任してから、この活動が活発化している。
米国支配勢力が送り出してきたタレントは時系列順に
渡辺喜美氏、橋下徹氏、小池百合子氏、小泉進次郎氏、玉木雄一郎氏、河野太
郎氏
ということになる。
共通しているのはメディアの総動員。
2008年夏にフジテレビが「CHANGE」と題する政治ドラマを放映し
た。
自公政治が金属疲労を起こし、自公批判票の受け皿としての「第二自公創設」
が課題になった。
この延長線上に創設されたのが「みんなの党」だった。
しかし、「みんなの党」は所期の目的を達成できなかった。
小沢-鳩山ラインが主導する民主党による政権樹立を阻止できなかったのだ。
米国支配勢力は目的のためには手段を問わない卑劣な工作活動を展開。
鳩山内閣を破壊した。
鳩山内閣以降の菅直人内閣、野田佳彦内閣は、米国支配勢力傘下の傀儡(かい
らい)政権だった。
傀儡政権の野田佳彦内閣は2012年12月に自爆解散を断行。
大政を安倍自公に奉還した。
米国支配勢力は2009年の過ちを二度と繰り返さぬことを至上命題とした。
鳩山内閣に対するイメージ破壊戦術はいまなお継続されている。
それほどまでに鳩山内閣の存在が脅威だった。
同時に、二度と2009年の過ちを繰り返さぬための戦術が取られ続けてい
る。
米国支配勢力の狙いは自公と第二自公による二大政治勢力体制の構築。
「第二自公」の候補として
「維新」、「希望の党」、「国民民主党」などの勢力の育成に力が注がれてき
た。
同時に反自公勢力の結集を阻止するために、反自公勢力の分断戦術が取られて
いる。
それが共産党に対する誹謗中傷エスカレートの背景。
共産党のイメージダウンを誘導し、反自公陣営を「共産党と共闘する勢力」と
「共産党とは共闘しない勢力」に分断する。
CIAによる日本政治工作活動が着々と展開されていることを正確に認識しな
ければならない。
米国支配勢力が恐れるのは「革新勢力の大同団結」。
2009年の政権交代は革新勢力による新政権樹立だった。
幸いなことに民主党内部に「隠れ自公勢力」が潜伏しており、日本支配勢力は
民主党内に潜伏していた「隠れ自公勢力」を活用して鳩山内閣を内部から破壊
した。
しかし、「悪夢」が繰り返される惧れは大きい。
そこで、徹底的な戦術展開が実行されている。
「共産党と共闘するんですか」
の意味は、「反自公勢力が共産党を含むかたちで共闘すると手ごわい」という
こと。
「共産党と共闘しない野党勢力の方が手ごわい」
との主張は典型的な「まんじゅう怖い」。
野党勢力が「共産党と共闘する勢力」と「共産党と共闘しない勢力」に分裂す
れば、自公は寝たままでも選挙に勝てる。
笑いをこらえ切れない。
これが「共産党と共闘しない野党勢力が怖い」の意味。
まんじゅうが大好きなのに「まんじゅう怖い」と言って「まんじゅう」爆弾の
嵐に見舞われたいということ。
共産党は武力革命を否定している。
綱領に武力革命などという言葉も出てこない。
政府の閣議決定というが、政府の閣議決定は「政治的な主張」である。
「共産党は暴力革命を否定していない」と政府は認識しているとの主張を野放
しにすることは許されない。
政府の一方的なレッテル貼りは悪質極まりない。
八代英輝氏によるテレビコメントは日本支配勢力によって用意された台本に基
くものであると推察される。
次の衆院選に向けてプロパガンダ戦術が展開されている。
米国支配勢力の最終目標は日本の二大政治勢力を自公と第二自公にすること。
革新勢力による政権樹立の可能性を封殺することなのだ。
日本の主権者が
対米隷属の永続
市場原理主義の経済政策運営
に同意するなら、これで構わない。
対米隷属と市場原理主義を基軸にする二つの政治勢力が日本政治を支配するな
ら、
対米隷属の永続
市場原理主義の経済政策運営
の政治が永遠に存続することになるだろう。
しかし、多くの主権者がこれを求めていない。
対米隷属からの脱却
共生の経済政策
を求めている。
この基本政策を共有する主権者と政治勢力が大同団結して新しい政権を樹立す
る。
これを議会制民主主義のルールのなかで実現する。
これが目指すべき方向。
共産党もこの考え方に同意している。
事実に基かぬ偏見を人々に植え付けて選挙を戦うことは公選法違反行為である
とも言える。
逆に考えると、共産党を含む野党共闘確立がそれほどまでに恐れられていると
いうこと。
本当に怖いのは「共産党を含む野党共闘確立」なのだ。
政府と自公が共産党攻撃に熱を入れれば入れるほど、この本音が鮮明に浮かび
上がる。
自公政治打破を求める市民と政治勢力は共産党を含む野党共闘を前面に掲げて
堂々と次期総選挙を闘うべきである。
金子勝
「株高は一過性」未来を託せない自民党総裁選候補の物足りなさ
発輸出、リニア、IR誘致、東京五輪開催、安倍菅路線の成長戦略はすべてが失敗だった(C)JMPA
自民党総裁選(17日告示、29日投開票)が事実上スタートしているが、新型コロナウイルス対策や経済政策をめぐる議論はほとんどない。コロナ感染による死者数は増加傾向が続く。「自宅療養」と称して放置され、8月だけでも1都3県で38人が亡くなった。悲惨な事例は後を絶たないのに、医療崩壊に対して手が打たれないのはどういうことなのか。
退陣までのカウントダウンに入った菅首相も、尾身茂会長を筆頭とする政府の新型コロナ対策分科会も具体的な提言や対策を真剣に打ち出そうとせず、緊急事態宣言の解除基準緩和にかまけている。
ノーベル化学賞を受賞した独学者のアイゲンが唱えた「エラーカタストロフの限界論」によると、ウイルスは3~4カ月の間に拡大して自壊する性質があるという。コロナの拡大期には人流抑制策はある程度の有効性を持つ。しかし、収束期に行動制限をかける宣言を延長しても何の意味もない。この時期に重症者数が増加し、それに従って死者数も増えていく。今なすべきなのは徹底検査、隔離と治療で新たな感染者を減らすことだが、政策はいまだに手薄だ。
変異株の流入防止も重要なポイントだ。新たな感染の波を小さく抑えるためには検疫体制を強化すべきなのに、経団連などは水際対策の緩和を求めている。今年4~6月期の実質GDP(2次速報)は年率換算で前期比1.9%増となったが、米国は6.5%増、英国は20.7%増、中国は7.9%と急成長している。日本の経済回復だけが遅れているのは、コロナ対策が失敗続きだからだ。
菅の退陣表明で株は買われ、日経平均株価が3万円台を回復して盛り上がっているが、一過性に過ぎないだろう。新総裁・新首相への期待はすぐにしぼむ。未来を託すリーダーとしては非常に物足りないからだ。岸田前政調会長は健康危機管理庁の新設を訴えているが、いつ実現し、動き出せるのか。岸田には切迫感がないし、実行力も疑わしい。高市前総務相はコロナ対策にさほど関心がなく、ワクチン担当の河野行革相は供給不足による混乱を反省するどころか、責任逃れ発言を繰り返している。
安倍・菅路線を継承されたら、この国の衰退は加速する。原発輸出、リニア、IR誘致、東京五輪開催などの成長戦略はすべて失敗した。森友疑惑の再調査に動かないのも大問題だ。政策論争なき人気投票に決して惑わされてはいけない。
帯津良一
医師が“縁起”を大事にする理由 帯津良一「限界を知っているからこそ…」〈週刊朝日〉
帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長
西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回は「縁起をかつぐ」。
【限界】ポイント
(1)私は時に縁起がいい、悪いを気にすることがある
(2)昔、手術に明け暮れていた時も縁起は無縁でなかった
(3)自力の限界を知っているからこそ、縁起が大事に
皆さんは縁起をかつぐほうですか。そんな非科学的なことは一切、信じないという方もいらっしゃると思いますが、私は時に縁起がいい、悪いを気にすることがあります。
最近では、病院の近くの賃貸マンションに引っ越した時がそうでした。いい部屋が空いていると勧められた時は、とりあえず見に行こうかという程度だったのです。ところが玄関の扉に「217」という番号があるのを見て、この部屋を借りようという気になりました。それは私の誕生日が2月17日だからです。この数字の符合に、何か縁起を感じてしまったのです。
もう四十数年前になりますが、都立駒込病院に勤務して手術に明け暮れていた時にも、縁起は無縁ではありませんでした。その頃はまだエコーとかCTとかといった画像診断がほとんど行われず、食道がんの手術でも、内視鏡で食道の内側の様子がわかっているぐらいでした。
すべては開胸してからが勝負です。例えば、がんが気管支に甚だしく浸潤してしまっていることがわかると、「あっ! これは切除不能だ」と手術をあきらめて、胸を閉じることになります。逆に、なんとかできるとなれば、肺外科の専門医に応援を求めて、気管支合併切除といった難易度がきわめて高い手術に挑むこともあります。
だから、いつも祈るような気持ちで開胸しました。そして、手術ではベストをつくすのですが、患者さんのその後の経過は様々です。どんなにうまく手術ができても、順調に回復するとは限りません。ですから難度の高い手術にもかかわらず、患者さんが元気になってくれると、誰かにお礼を言いたくなりました。
そんな時に、出かけるのが柴又の帝釈天でした。病院から行きやすかったのと、映画「男はつらいよ」の寅さんのせいで親しみを感じていたからだったと思います。午後にそっと、病院を抜け出し、手術の無事のお礼参りをして、近くのうなぎ屋さんで、お清めの一杯をして帰るのです。
最初は一人で行っていたのですが、そのうち、集中治療室の看護師さんにばれてしまい、彼女たちも連れていくことになりました。なつかしい思い出です。
わざわざ、お礼に出かけていったのは、やはり縁起をかついだのだと思います。どんなに手術の腕を磨いても、その力のおよばないところがあることを感じていただけに、帝釈天の力を借りたかったのです。自力の限界を知っているからこそ、縁起が大事になってくるのです。それは決して悪いことではないと思います。「縁起がいい」と思うことで、気持ちが前向きになります。
ちなみに私はその後、がんを切って治す西洋医学に限界を感じ、ホリスティック医学の道を歩むことになりました。
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
※週刊朝日 2021年9月10日号
40年以上の“戦友”の死に帯津医師が「悲しいと思わない」理由〈週刊朝日〉
帯津良一(おびつ・りょういち)/帯津三敬病院名誉院長
西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回は「戦友の死」。
【追悼】ポイント
(1)40年以上にわたる戦友中の戦友が最近亡くなった
(2)彼女がいたからホリスティック医学への道が開けた
(3)彼女らしいかたちで虚空に旅立っていった気がする
40年以上にわたって、ともに理想のホリスティック医学を追い求めてきた“戦友”中の戦友が最近、亡くなりました。84歳でした。
彼女は1982年に、中西医結合によるがん治療を旗印にした「帯津三敬病院」を設立したときから、看護師長として、私を支えてくれました。しかし、79歳のとき、体力の低下を理由に自ら戦列を離れたのです。そして、その直後、生前供養を行いました。いつ死んでもいいように、準備をしておきたかったのでしょう。そのときに、死後のことは事細かに決めてしまったのです。
その後は、年金暮らしといったところなのですが、車の運転が上手だったので、私の“足”として引き続き世話になりました。生来の気前の良さから、私を含めた友人たちにお金を貸していたので、その返済金でうるおったりで、明るく過ごしていたものです。
ところが、3年ほど前に変形性股関節症の手術を受けた頃から、下半身の衰えが急速に進んでしまったのです。得意だった車の運転もままならなくなり、外に出かけることが難しくなったのです。それに伴い、精神的にも落ち込んでしまい、全身状態が悪化して、ついに幽明界を異にすることになってしまったのです。
彼女は都立駒込病院の同僚でした。新しい病院をつくりたいから手伝って欲しいと申し出ると、即座に応じてくれたのです。そのために払った犠牲は決して小さなものではなかったはずです。地方公務員の恩恵を放棄した上に、永年住みなれた東京の家を売って、これから余生を楽しもうとしていた父親ともども、川越市に転居してきてくれたのです。そしてその後の彼女の働きぶりは、とても書きつくせるものではありません。彼女なしには、今のように帯津三敬病院を発展させることはできなかったし、ホリスティック医学への道を切り開くこともできませんでした。そして何よりも、彼女の素晴らしさを知っているのは患者さんたちです。患者さんにしっかり寄り添うことができた彼女は、患者さんたちに心から慕われました。
こう振り返ってみると、もう少し、なんとかしてあげられなかったのかとの思いも無きにしもあらずですが、彼女の84年間の生涯を見ると、これも自然の流れのような気がします。彼女らしいかたちで虚空に旅立っていった気がするのです。だから悲しくはありません
私が身近な人の死を悲しいと思わないのは、来世の存在を信じているからです。これまでにも何度か書きましたが、どんな人も亡くなった後、とてもいい顔になります。それは現世を生きることをやりとげて、ホッとした顔だと思うのです。そして虚空へ旅立っていく希望に満ちた顔です。彼女もまた、とてもいい顔をしていました。
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中
※週刊朝日 2021年9月17日号
以上です。量子物理学は休みです。
ではまた明日・・・・・