PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1544                    後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年10月22日(金)、現在は朝の7時少し前です。
 
 すでに冷たい雨が降り始め、今日は今冬一番の寒さとなるようです。予報では
最高気温12℃となっています。寒そうですね!着るものに迷いそうです。
 この先の週間予報によると26日の(火)だけに雨マークが付くものの、他は全部
好天の日々が続きそうです。行楽日和でしょうか!
 
 コロナ感染ですが、昨日は都で36人、大阪が42人と出て、全国では345人となって
います。今の所、反転の気配はなさそうですが、今日あたりから夜の巷で飲み会・・・
で賑わうとまたぞろ感染数拡大…の不安も発生するかもしれませんので、飲みはほどほどが
重要です。もちろん当方は外出はしません。まだ当分の間は禁酒が続きます。
 
 本日の添付は植草氏の他に団塊ジュニアの終焉という記事と冬季うつ病という題の論考
にします。長いので軽く読み流してください!
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/10/22
 
           野党共闘候補の勝利を勝ち取る
 
                第3060号
日本国憲法前文は次のように始まる。
 
日本国民は正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、(中略)主権
が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。
 
そもそも国政は国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来
し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受す
る。
 
これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。
 
日本の主権者は国民。
 
国民が正当に選挙された国会における代表者を通じて行動する。
 
国政は国民の厳粛な信託によるもの。
 
国政の権威は国民に由来し、国政の権力は国民の代表者がこれを行使し、国政
の福利は国民がこれを享受する。
 
主権者である国民にとってもっとも大切な権利の行使機会が選挙である。
 
衆議院総選挙が10月31日に投票日を迎える。
 
すべての国民は主権者として選挙に参加し、国政のあり方を決定しなければな
らない。
 
衆議院総選挙後に召集される特別国会では召集とともに内閣が総辞職し、他の
すべての案件に先だって内閣総理大臣が選出される。
 
選出された内閣総理大臣国務大臣を指名して内閣が組織される。
 
行政権は内閣に属する。
 
私たちの生活に直結する行政を行う体制はこのようにして定められる。
 
この意味で衆議院総選挙の意味は何よりも重い。
 
選挙の前に政党は政権の構想を示す。
 
その構想を踏まえて主権者である国民が投票を行う。
 
この意味で衆議院総選挙は「政権選択の選挙」である。
 
主権者にとっての悩みは、選べる選択肢のなかから選ばねばならないこと。
 
提示されたメニューのなかからしか選べない。
 
しかも、最終的に実現する政権はただひとつ。
 
自分の選んだ政権の体制が実現するとは限らない。
 
内閣総理大臣の指名は国会のなかの選挙で行われる。
 
国会での投票で最多の得票を得た者が内閣総理大臣に就任する。
 
通常は国会の過半数議席を獲得した勢力の意向が内閣総理大臣指名選挙の結果
に反映される。
 
したがって、主権者が望ましい政権を誕生させるためには、支持する政治勢力
が国会の過半数議席を獲得することが必要になる。
 
これを実現して初めて、自分が望む政権が樹立されることになる。
 
悩ましいのは、それぞれの個人が望む政権選択のメニューが示されるとは限ら
ないこと。
 
「帯に短し、たすきに長し」の選択肢しか提示されないこともある。
 
しかし、だからと言って投票の権利を放棄してしまえば、主権者としての権利
は意味を失う。
 
選ぶことのできる選択肢のなかから「最善」を選んで投票するしかない。
 
権利の行使は極めて大切なこと。
 
自公は自公政権の維持を目指して行動する。
 
問題は自公政治の刷新を求める主権者の行動。
 
本来は、野党第一党立憲民主党が、基本政策を共有する政治勢力による大同
団結を実現するためにリーダーシップを発揮するべきだ。
 
ところが、立憲民主党がこの役割を十分に果たしていない。
 
共産党を含む野党共闘確立が日本政治刷新の条件だが、この方向に動いていな
い。
立憲民主党枝野幸男氏は「国民民主党と連合と共闘し」、「共産党、社民
党、れいわとは共闘しない」と発言している。
 
したがって、共産党を含む政治刷新勢力による政権樹立を目指す主権者は立憲
民主党を全面支援できない。
 
「政策連合」(オールジャパン平和と共生)は、基本政策を共有し、共産党を含
野党共闘の構築を訴えてきたが、残念ながら立憲民主党がこの要請に十分こ
たえていない。
 
このなかで共産党が一方的な譲歩を示して多くの選挙区で候補者一本化を実現
した。
 
この功績は極めて大きい。
 
このことを踏まえて「政策連合」は今回の衆議院総選挙に対して、以下の対応
方針を提唱する。
 
1.野党統一候補を擁立した選挙区ではその統一候補を支援する。
 
2.野党候補者を一本化できなかった選挙区では、共産党社民党・れいわ新
選組(候補者擁立順)、立憲民主党の順序でただ一人の候補者への投票集中を
呼びかける。
 
3.維新および国民民主党候補者は支援しない。
 
4.一本化された候補者が国民民主党候補者である場合は自主投票とする。
 
この方針で対応することとする。
 
自民党公明党がついているのだから、野党勢力共産党が加わらなければ勝
負にならない。
 
共産党と共闘しない野党勢力の方が怖い」というのは典型的な「まんじゅう
怖い」。
 
共産党と共闘しない野党勢力」なら自公が楽勝できるので大歓迎ということ
なのだ。
 
また、「共産党と共闘しない野党勢力」なら、極言すれば政権を委ねても構わ
ないと日本支配勢力は考えている。
 
この考えが背後に存在する。
 
共産党と共闘しない野党勢力」とは例えば国民民主党であり、日本維新の
会。
 
これらの勢力はいわゆる「第二自公」であって、自公とほとんど相違がない。
 
米国に隷従する。
 
日本政府は米国の支配下に置かれる。
 
米国の日本支配勢力は自公と第二自公による二大勢力体制を日本に構築したい
と考えている。
 
この意味で「共産党と共闘しない野党共闘」を大歓迎している。
 
日本がこの方向に進むなら、現在の自公政治が永遠に続いてしまうことにな
る。
米国が支配する日本
 
大資本が支配する日本
 
官僚機構が支配する日本
 
が永遠に続く。
 
このことを目指して、自公と第二自公による二大政治勢力体制の構築が目指さ
れている。
 
この場合、日本政治刷新の可能性が消滅する。
 
大事なことは
 
平和主義の堅持
 
原発稼働ゼロ
 
共生の経済政策実現
 
であって、この基本方針を共有する勢力が大同団結することが重要。
 
この基本を踏まえたときに共産党を共闘の対象から外すということはあり得な
い。
 
共産党を含む共闘体制を構築して政権の奪取を実現する。
 
このことを通じてしか日本政治の刷新を実現できない。
 
敗戦から76年が過ぎた。
 
いまなお、日本には米軍が駐留し、日本政治は米国に支配され続けている。
 
日本の独立を実現するべきときが来ている。
 
米国が支配する日本から脱却することが求められている。
 
原発の稼働も米国が命令していること。
 
福島の悲劇を経験して、日本での原発利用は合理的な選択肢でないことが明ら
かになった。
 
ドイツが日本の教訓を生かして原発からの脱却を決定しているのに、悲劇を経
験した日本が原発からの脱却を決定できずにいる。
 
その最大の理由は日本政治が米国に支配されていることにある。
 
日本政府が新自由主義経済政策から脱却できないのも、日本政府が米国の支配
下に置かれているからだ。
 
日本の主権者が目を醒まして、日本政治の刷新を実現するべきときがきてい
る。
立憲民主党が日本支配勢力の意向に引き寄せられてあいまい姿勢を示してお
り、これが今後の障害になるが、主権者である国民が立憲民主党の是正を促
し、日本政治刷新勢力による政権樹立実現の方向に誘導してゆかねばならな
い。
 
候補者を一本化して選挙区での勝利を勝ち取り、共産党を含む野党共闘の重要
性を世に知らしめることが重要。
 
米国の日本支配勢力に誘導される立憲民主党の体質を是正することが選挙後の
課題になる。
 
 
 次に団塊ジュニア・・・です。
 
 
 
 
団塊ジュニアの終焉…もうすぐ「日本人全員を襲う」恐しい悲劇
 
2050年になった日本では、100歳の人口が50万人を突破していると考えられています。世界でも類を見ないほど少子高齢化が進む日本社会で「働き、生きること」の厳しい実態を見ていきましょう。
 
【関連記事】夫婦で年金「月19万円」…95歳まで生きる「恐ろしいリスク」
 
人生100年時代」比喩ではない圧倒的現実
生産年齢人口の減少が叫ばれて久しい日本社会。これからの私たちの生活は大丈夫なのか? 不安が募るばかりですが、経済産業省『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』(平成30年)には下記のように記されていました。
 
“・急速な少子高齢化人生100年時代の到来という経済社会の急激な変化を踏まえると、システム自体の改革を行うことで、子どもから若者、子育て世代、現役世代、高齢者まで、全ての世代が安心できる社会保障の基盤を構築する必要があるのではないか。
 
・高齢者は年齢に比して元気になっており、人生100年時代は大きなチャンス。いくつでも、意欲さえあれば働ける生涯現役、生涯活躍の社会を作る必要があるのではないか。”
人生100年時代って比喩でしょ?」と考える方もいるかもしれませんが、2049年には100歳以上の高齢者が51.4万人になる見通しが立てられています。実際、同資料の掲載時点の平均寿命は女性87.26歳、男性81.09歳だった一方、死亡数のピークは女性93歳、男性87歳であったことが明かされています。
 
出生数は2016年に100万人を割り込んで以降、減少の一途を辿っており、2021年の出生数は81万人程度と予測されています(日本総研調べ)。
 
今後日本の人口は2050年に1億人を下回る見込みであり、今後生産年齢人口は加速度的に減少していきます。15歳~64歳が著しく減少し、65歳以上がもっとも増加すると考えられているのが2038年。その後、高齢者の増加幅は落ち着いていきます。
 
その2年後の2040年。日本を襲う大問題をご存じでしょうか。「団塊ジュニアの引退」です。
急増する社会保障費…解決策は「働き続ける」の現実
団塊ジュニアとは、第2次ベビーブーム世代のことを指します。おおよそ1971年~74年生まれであり、現在47歳~50歳の方々です。
 
団塊世代(1947~1949年生まれ)の親のもとに生まれ、度重なる不況に苦しめられてきた団塊ジュニア。ひとつ前の世代はバブル期であり、売り手市場のなかで勤め先を決めたものですが、団塊ジュニアの彼らは就職氷河期に身を置き、職を手にしてもなお、厳しい生活を余儀なくされました。
 
およそ20年後、団塊ジュニアの方々皆が65歳以上になり、生産年齢人口が大幅に減少、社会保障費が急激に増加すると推測されています。これが「2040年問題」です(ちなみに今年は、団塊ジュニアの方が50代に突入した節目の年でした)。
 
団塊ジュニアが現役世代ではなくなったそのとき、日本が受けるダメージは尋常なものではありません。そんな折、示されているのは、「働き続ける」というシンプルな答えです。
“高齢者が支え手になれば、無理なく支えられる社会へ
65歳以上を「支えられる側」とすると、2017年に現役世代2.1人で1人の高齢者を支えることに。2065年には1.3人で1人の高齢者を支えることに。
 
75歳以上を「支えられる側」とすると、2017年に現役世代5.1人で1人の高齢者を支えることに。2065年であっても、2.4人で1人を支えることが可能。”経済産業省『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』(平成30年)
 
老後も働いてお金を稼ぐならば、相応の金額を期待したいところですが、平均給与のピークは50歳~54歳の「525万円」です(男性679万円/女性320万円の平均値。国税庁『令和2年分 民間給与実態統計調査』)。
「定年後も働く」…決意の先には「給与半減」の混沌
ちなみに団塊ジュニアが該当する「40代~50代の平均年収」について見てみると、40歳~44歳の男性が582万円、女性318万円。45歳~49歳の男性が629万円、女性324万円でした。50代の平均年収の場合、50歳~54歳の男性が679万円、女性320万円。55歳~59歳の男性が686万円、女性301万円。男女をあわせた50代全体の平均給与は521.5万円となっています。
生涯現役に向け、高年齢者雇用安定法の改正なども行われていますが、定年後の再雇用制度が整っている企業も稀なものです。どんなに働き手としてキャリアを積んでいたとしても、嘱託社員になった瞬間に給与半減……といった事態は実際に起きています。
 
団塊ジュニア」、そして「団塊ジュニアに支えられていた世代」にもう間もなく襲い掛かってくる、避けられぬ悲劇。給付問題ばかりが取り沙汰される昨今ですが、長期的な保障に目を向けることが求められています。
GGO編集部
 
 
 
 もう一つ、”冬季うつ病”という題の記述になります。
 
 
 
 
 
命にかかわる場合も…「最近やたら眠い人」が疑うべき"3つの病気"
 
「秋になってから眠くて仕方がない」という人は要注意だ。なんらかの病気が隠れていることがある。産業医の池井佑丞さんは「秋から冬にかけては、日照時間が減少することによる“冬季うつ病”で睡眠に異変が起こる場合がある。だが、他の病気が隠れていることもあるので注意が必要だ」という――。
 
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■秋になるとイライラしやすくなる人がいる
 
 食欲の秋、運動の秋、読書の秋……と涼しくなったこの季節は、夏の暑さでバテてしまって何もできなかった、なんていう人も、過ごしやすい気候になったことによりいろいろなことに挑戦したくなりますよね。
 
 その反面、秋は日が短くなるため、日光を浴びる時間が減少することによる「季節性情動障害(ある季節にのみ症状が出る気分障害)」が起きやすい季節であることを知っていますか。この時季に起こる季節性情動障害は「冬季うつ病」とも呼ばれ、秋から冬にかけて症状が現れ始め、春や夏になると治まるというサイクルを繰り返す特徴があります。
 
 原因ははっきりとは分かっていませんが、日照時間が短くなった影響で「セロトニン」というホルモンが不足して起こると考えられています。セロトニンは脳内神経伝達物質のひとつで精神を安定させる作用があり、セロトニンが不足することによって気分が落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったりといった抑うつ症状が起こることがあるためです。
 
■「冬季うつ病」に特徴的な2つの症状
 
 「冬季うつ病」の一般的な症状には、非季節性(季節にかかわらず症状が出る)のうつ病と同じく、以下のようなものがあります。
 
 ・気分が落ち込む
・好きだったものに興味がなくなる
・涙もろくなる
・落ち着かない
・考えたり集中したりすることができない
・体がだるい、疲れやすい
・頭痛や肩こり、下痢などの身体症状
 
 「冬季うつ病」に特徴的な症状としては以下の2つがあります。
 
 (1)食欲の増加(甘いものや炭水化物など)
 
 セロトニンは精神を安定させる作用のほかにも、食欲を抑制する作用があります。そのためセロトニンが不足することで食欲が増加してしまいます。さらに、甘いものや炭水化物などを食べると一時的にセロトニンの分泌量が増えて気持ちが落ち着くため、どんどん食べてしまう、といった依存性があるので、肥満につながる可能性もあります。
 
 (2)過眠
 
 セロトニンが不足すると、「メラトニン」が十分に生成されないといった弊害も起こります。「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンには、体の深部体温を下げて眠りをコントロールし、1日のリズムを整えるという作用があります。メラトニンが不足することによって体内時計が乱れ、慢性的に睡眠の質が下がり、睡眠障害うつ病へとつながる可能性があるのです。そして、非季節性のうつ病では不眠が起こりやすいのに対し、「冬季うつ病」では過眠が起こりやすいという特徴があります。
 
■「過眠症=眠りすぎること」ではない
 
 「不眠症」という言葉は皆さん耳にすることが多いかと思います。入眠障害中途覚醒早朝覚醒・熟眠障害等、「うまく眠ることができない」ことにより、日中に不調をきたしてしまう状態を指します。では、過眠症とはどんな状態でしょうか。「眠りすぎてしまう」ことを指していると想像する方が多いかもしれませんが、正しくは「夜間十分な睡眠をとっているはずなのに、日中に強い眠気が生じ、居眠りをしてしまうなど起きているのが困難になる状態」を指します。
 
 十分な睡眠時間には個人差がありますが、7時間程度が目安となるでしょう。過眠症になると授業中や仕事中に関係なく眠りを我慢することができないため、仕事や自身の評価にも影響するほか、運転や危険な作業を伴う職業では大きな事故へとつながるリスクもあります。
 
 冒頭でセロトニンは日照時間が短くなると不足しやすい、とお話ししました。これはセロトニンが日光を浴びることにより生成されるためです。一方「睡眠ホルモン」のメラトニンには日光を浴びることで抑制される性質があります。日照時間が短くなり日光が不足すると起床後にもメラトニンが残り続けてしまい、すっきりと起きられないだけではなく体内リズムを崩すことにもつながってしまうのです。
 
■「冬季うつ病」以外でも過眠の症状は出る
 
 ちなみに、過眠は「冬季うつ病」だけでなく、その他の病気のサインである可能性があり、これらが疑われる場合には適切な診察や検査が必要になります。
 
 ナルコプレシー
 
 日中に突然強い眠気が出現し、突然眠ってしまうといった症状が特徴となる病気です。原因は、オレキシンという覚醒に関係する脳内物質を作り出す神経細胞が働かなくなることであるとされています。
 
 代表的な症状として以下の4つがあります。しかし、必ずしも全ての症状が出現するわけではありません。
 
 ●睡眠発作
大切な会議や作業中など眠ってはいけない場面でも本人の意思とは関係なく眠ってしまう
 
 ●情動性脱力発作(カタキプレシー)
大笑いをする、びっくりするなど強い感情が引き金となって全身や体の一部の力が抜けてしまう
 
 ●睡眠麻痺
寝入りばなや目覚めた直後に金縛りが起こる
 
 ●入眠時幻覚
寝入りばなに出現する幻覚
 
■家族に起こされても夕方起床になる男性の「病名」
 
 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
 
 眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりを繰り返す病気です。ほとんどの場合で激しいいびきを伴います。気道が閉塞されることによって起こり、脳が危険を察知して睡眠が何度も中断してしまいます。睡眠時無呼吸症候群は不眠のイメージが強いかと思いますが、睡眠時間だけで言えばしっかりと確保できているのに、日中の眠気や疲労を感じる、といった過眠と同じような症状が出る場合もあります。睡眠時無呼吸症候群は酸素が足りない状態が続くことで高血圧、糖尿病、脳卒中心筋梗塞生活習慣病のリスクにもなります。
 
 睡眠時無呼吸症候群が重症化すると、うつ病発症のリスクが2.6倍となることも分かっています(※1)。
 
 働きざかりである30~60歳代の男性に多くみられ、肥満・下顎が小さいなど気道が狭くなる要因がある人が多いとされます。
 
 実際に、私が産業医として管理しているある会社の従業員の方には、朝起きてこず家族に起こされても二度寝してしまい、気が付いたら夕方起床になってしまう、という方がいました。病院を受診し検査した結果、その方は睡眠時無呼吸症候群だったのです。
 
■睡眠時間が10時間以上になると、死亡リスクは上がる
 
 また、上記のような症状はなく日中問題なく過ごせているが、秋や冬は夜が長いのでつい眠りすぎてしまう、ということもあるかと思います。しかし、睡眠は長くとればよいというものではありません。睡眠時間と死亡リスクの関係については国内外で研究が行われ、睡眠時間は短くても長くても死亡のリスクと関連することが分かっています。
 
 短い場合のリスクについて、過去に自治医科大が行った研究では、睡眠時間が6時間未満の健康な男性は、7~8時間の場合と比べて死亡率が2.5倍となりました(※2)。
 
 また長い場合については、睡眠時間が7時間のグループと比べ、睡眠時間が10時間以上のグループで死亡リスクが男性では1.8倍、女性では1.7倍高い結果となりました(※3)
 
 睡眠時間は7時間を目安に、できる限り毎日同じリズムでとっていただくのが理想です。
■「冬季うつ病」を予防・改善する3つのポイント
 
 「冬季うつ病」を予防・改善するには、3つのポイントがあります。
 
 (1)日光を浴びる
 
 セロトニンの分泌を促すために、日光を浴びましょう。起床時にカーテンを開けて日光を浴びることで睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まり、すっきりと起きることができ、体内時計も整います。
 
 秋や冬は日照時間が短いため、自宅の照明を明るいものに変えることもよいでしょう。
 「冬季うつ病」の医学的治療としては光療法(※4)が行われています。
 
 (※4)光療法 5000~10000ルクス程度の照度を30分~1時間程度照射することで1日のリズムを調整する効果がある。季節性情動障害や概日リズム睡眠障害に有効と言われている治療法。他にもさまざまな睡眠障害に有効とされている。
 
 (2)朝は眠くともひとまず起きる
 
 冬は寒いため布団から出られない、という方も多いと思いますが、朝は眠くとも起きるようにしましょう。生活リズムが不規則になると体内時計が狂い、睡眠の質の低下やメンタル不調の原因となります。
 
 (3)適度な運動をする
 
 運動はうつ病の治療として医学的にも効果があるとされています。運動をすることでもセロトニンが分泌されます。外で日光を浴びながらウォーキングなどを行えば、より効果が見込めるでしょう。また、適度な運動は爽快感や疲労感をもたらし、夜ぐっすりと眠ることにもつながります。在宅ワークで外に出る機会が減った、という方も1日1回は外に出る機会を作りましょう。
 
■月に4日以上勤怠が乱れるなら要注意
 
 「冬季うつ病」は上に挙げたような生活習慣の見直しにより予防や改善が期待されますが、予防をしても症状が出てしまうこともあるかと思います。そのような場合には、自己判断だけで済ますのではなく、受診をすることが大切です。
 
 メンタル不調の医療機関の受診の目安として、憂うつな気分が2週間程度毎日続いている状態、日常生活に必要な行動ができなくなくなった状態が認められるようであれば一刻も早く心療内科や精神科を受診し、原因を探っていきましょう。産業医の立場からみると、遅刻・早退・欠勤など勤怠の乱れが月に4日以上ある場合はメンタルの不調が疑われますので、受診することをお勧めします。
 
池井 佑丞(いけい・ゆうすけ)
産業医
プロキックボクサー。リバランス代表。2008年、医師免許取得。内科、訪問診療に従事する傍らプロ格闘家として活動し、医師・プロキックボクサー・トレーナーの3つの立場から「健康」を見つめる。自己の目指すべきものは「病気を治す医療」ではなく、「病気にさせない医療」であると悟り、産業医の道へ進む。労働者の健康管理・企業の健康経営の経験を積み、大手企業の統括産業医のほか数社の産業医を歴任し、現在約1万名の健康を守る。2017年、「日本の不健康者をゼロにしたい」という思いの下、これまで蓄積したノウハウをサービス化し、「全ての企業に健康を提供する」ためリバランスを設立。
 
産業医 池井 佑丞
 
 
  どうでしょうか?結構長かったですね!
量子物理学は明日以降にします。
 
  では、また明日・・・・・