PNC会員へ・・・

会員のみなさま 1569                     後醍院 廣幸
 
おはようございます。本日は2021年11月16日(火)、現在は朝の6時半です。
 
 今朝は久々に曇天のやや薄暗い一日のスタートです。それでも天気予報では
今度の木曜日に雨マークが付いているくらいのまだまだ好天続きのようで結構
なことです。
 
 昨日のコロナ感染数もぐっと減少、都でたったの7人、大阪でも8人で全国では
79人となっています。この人数だと新型コロナウイルスは死滅したような気がして
しまいます。本当にそうなってほしいものですが!?!
 
 今日は植草氏のコラムと浜矩子(はまのりこ)氏の記事を付けます。
 
 
植草一秀の『知られざる真実』」
 
                             2021/11/15
 
             次の日本の経済政策改革
 
                第3080号
2012年に斎藤貴男さんと
 
『消費税増税「乱」は終わらない』(同時代社)
 
を上梓した。
 
消費税の問題を軸に税の問題を多面的に考察した書である。
 
このなかで私は経済政策の課題に
 
「成長と分配」
 
があり、低成長時代に移行して、とりわけ「分配」問題の重要性が上昇してい
ることを指摘した。
 
民主党が消費税増税を強行決定した、いまから9年前の出版だ。
 
そこで指摘したのは「分配」問題に二つの側面があること。
 
第一は生産活動の果実である国民所得をどのように「分配」するのかの側面。
 
第二は民間経済が分配を終えたあとでその所得分布をどのように「再分配」す
るか。
 
財政が関わるのは「再分配」である。
 
しかし、その前に民間経済活動のなかで「分配」が行われる。
 
日本の実質GDPは1996年度が476兆円、2020年度が527兆円。
 
24年間の年平均経済成長率は0.4%。
 
四捨五入してゼロだ。
 
経済成長なしの24年間を経過した。
 
今後も人口減少は続き、技術進歩も見込まれない。
 
日本経済の低迷は続く。
 
このなかで労働者の所得は減少し続けた。
 
労働者一人当たりの実質賃金は2012年から2020年までの8年間に5.
6%も減少した。
 
世界最悪の賃金減少国と言って過言でない。
 
アベノミクスの下で日本経済は低迷を続けたが、大企業利益だけは激増した。
 
その一方で労働者分配所得は減少し、一人当たり実質賃金が6%も減少した。
 
安倍晋三氏は雇用が増えたと自画自賛するが、非正規雇用者が大幅に増加した
だけ。
 
減少した労働者分配所得を分け合う人数だけが増えた。
 
その結果、一人当たり労働者実質賃金が激減した。
 
この日本で新しい貧困問題が深刻化している。
 
年間を通して働きながら、年収が200万円に届かぬ人が全体の2割を超え
る。
 
年収が400万円に届かぬ人が全体の55%を超える。
 
最低賃金の最低値は820円。
 
年間2000時間労働でも年収は164万円にしかならない。
 
「成長」と叫んでも成長しない。
 
安倍内閣以降の政権が叫んできた「成長」は「大企業利益の成長」に過ぎな
い。
 
大企業が利益の成長をどう実現するか。
 
方法は二つ。
 
第一は労働者への分配を減らすこと。
 
第二は大企業以外が営む営利事業を強奪すること。
 
この目的を達成するために実行されたのが「成長戦略」である。
 
労働規制を撤廃し、農業、漁業、林業への大企業参入を促進し、公的事業を大
企業に譲渡する施策が推進された。
 
すべてに共通するのは大企業利益の極大化だ。
 
格差問題に対して、これを是正するのではなく、これを拡大することを熱烈推
進したのである。
 
その政策を見直すべきときが来ている。
 
岸田文雄首相は「新しい資本主義」を唱えるが、いまのところ「新しさ」は皆
無。
 
「古い資本主義」を完全踏襲している。
 
抜本改革には政治刷新が必要不可欠であることが改めて確認されている。
 
「分配問題」こそ今日の主要テーマである。
 
私は2016年に上梓した
 
『日本経済復活の条件』(ビジネス社)
「何よりも重要なことは、生産の果実を適正に労働者に分配することだ」
 
と記述した。
 
「分配のゆがみ」が経済の停滞をもたらしている。
 
高所得者への分配を増やしても消費活動は活発化しない。
 
逆に、低所得者への分配を増やすと消費活動が活発化する。
 
高所得者は所得が1単位増えても消費をほとんど増やさないが、低所得者は所
得が1単位増えれば、その多くを新たな消費に回す。
 
したがって、生産・所得・支出の循環を促進するにも分配を平準化することが
望ましい。
 
しかし、2001年に発足した小泉純一郎内閣が持ち込んだ経済政策は、大企
業の利益だけを極大化させるものだった。
 
大企業の利益を極大化することが経済政策の中心課題に据えられた。
 
いわゆる「新自由主義経済政策」だ。
 
新自由主義経済政策は大企業利益を「成長」させたが、経済を「成長」させる
ことはなかった。
 
経済低迷が長期化し、新しい貧困問題が生み出されてきた。
 
いま求められているのは「分配・再分配政策」の抜本改革。
 
「分配政策」改革の柱は最低賃金の引き上げ。
 
現在820円の最低賃金を1500円に引き上げる。
 
全国一律で1500円に引き上げる。
 
最低賃金が1500円になると2000時間労働で年収が300万円になる。
 
現在の164万円と比較すれば、ほぼ「所得倍増」だ。
 
これを実行するなら「新・所得倍増計画」が実現する。
 
この施策を全額企業負担で実施すれば多数の企業倒産が発生する。
 
したがって、当初は政府の財政支出支援で最低賃金1500円を実現する。
 
2000万人の年収を100万円引き上げるのに必要な金額は20兆円だ。
 
あり得ない規模の金額ではない。
 
「再分配政策」の柱が二つある。
 
第一は税制の抜本改革だ。
 
1989年から2019年の31年間に消費税で約400兆円増税された。
 
この期間に法人税負担は約300兆円減額され、個人所得税・住民税負担は約
275兆円減額された。
 
消費税増税で過酷な税負担に追い込まれたのが所得の少ない人々だ。
 
他方、法人税負担減、所得税負担減の恩恵を一手に受けたのが大企業と高額所
得者である。
 
日本の税制は格差是正ではなく格差拡大推進の方向に改変されてきた。
 
これを是正するべきは当然だ。
 
申告所得税の税負担率カーブを見ると収入金額が1億円を超えると税負担率が
下落の一途を辿る。
 
本来、所得税は所得が増えるほど税率が上昇することになっている。
 
ところが、利子配当及び株式譲渡益に対する分離課税が認められているため、
税負担率が低下する。
 
これが悪名高い「金持ち優遇税制」である。
 
消費税を減税・廃止して金融所得課税を適正化する。
 
また、大企業に対する課税を適正化することは当然の施策。
 
ところが、自公政権は金持ち優遇、大企業優遇を維持している。
 
岸田首相にも現状を是正する強い意欲が感じられない。
 
再分配政策の柱の第二は生活保障制度の確立。
 
憲法生存権を保障している。
 
だが、この規定に基づく「生活保護制度」が形骸化している。
 
最低保障の水準を引き上げるとともに、要件を満たす人に対して確実に保障を
行うよう制度を抜本改革することが求められる。
 
新しい「生活保障法制」を整備することが必要。
 
経済政策の「分配・再分配政策」の大改革が求められている。
 
 
 次に浜矩子氏です。
 
 
 
 
岸田政権の経済政策を「アホダノミクス」と命名 「アホノミクスのパクリで新鮮味なし」
「新しい資本主義」とは結局、何なのか--。岸田首相の衆院選での訴えを聞いても、政府の会議の提言を見ても、いまひとつよく分からない。安倍政権と菅政権の経済政策を「アホノミクス」「スカノミクス」と命名して断罪してきた闘うエコノミストは、岸田政権の経済政策に何を見るのか、何と呼ぶのか。
 
  ◇  ◇  ◇
 
 ――岸田政権については何かネーミングされましたか?
 
「アホダノミクス」にしました。「アホノミクス」のパクリであるという意味と、「困ったときのアホ頼み」の2つを掛け合わせて。どうしてもアホノミクスの大将が背後霊のように見えてしまう。所信表明演説のひとつの軸になっていた「成長と分配の好循環」は、2016年からアホノミクスの大将が使い始めた言葉です。それ以前は「成長による富の創出」という言い方をして、「分配ばかりだった民主党政権の下では、経済が縮小均衡で全然ダメだったじゃないか」と批判していたのですが、あまりにも分配に冷たいので評判が悪いと察知したと見えて、選挙向けに「成長と分配の好循環」という言葉を使い始めたんですね。アホダノミクス男はそれをそのままパクっているわけで、新鮮味は全くないですし、基本的にアホノミクスと同じ路線だということです。
 
  ――岸田さんは当初、「分配」に重きを置いているように見えましたが。
 
「成長なくして分配なし」「分配なくして成長なし」。いずれにしても、そういう言い方はやはり、成長することが基本的な狙いです。一見路線を変えているように見せながら、実は何も変わっていない。もうひとつ、パクリといえば「分厚い中間層の復活」もそうです。あれは民主党政権野田首相が盛んに使っていた言葉。本当にパクリ男だなあと思いました。
 
  ――独自性も新しさもなく、安倍路線の踏襲に過ぎないと。
 
  アホノミクスの大将のように21世紀版の大日本帝国を構築するというような野望はなさそうですが、憲法改正はやるんだと言っている。ただ、それも引っ込め気味。そういう意味では、構えがよく分からない面もある。まあ、スカノミクス親父もあまり分からなかったけれど、アホダノミクス男は基本的に弱虫なんですかね。だから決然として自分がやるべきことを貫くという感じがない。いろいろ言われると、すぐ既定路線に戻ってしまう。
 
■「丁寧な説明」を多用するワケ
 
 ――覚悟の問題ですか?
 
「丁寧な説明」ということを所信表明で繰り返し言っていました。これもアホノミクス以来使われる言葉ですけれど、岸田さんは宏池会ですよね。それで、大平正芳さん(元首相・宏池会第3代会長)の所信表明演説とちょっと読み比べてみたんです。格調も何もまるで違うのですが、「ああ、なるほど」と思ったのは、大平さんは「国民に率直に真実を語って参ります」と言っているんですね。一方、岸田演説には「率直」も「真実」も、どこにも出てこない。あまりにも不都合な真実が多すぎるから、率直には語れないのでしょう。「丁寧な説明」をあれほど多用するのは、率直に語れば済むことなのに不都合で語れないから、ああでもないこうでもないと言って、説明でごまかす。大平演説を読んで非常によく分かりました。
 
  ――大平元首相との比較は興味深いですね。
 
ロッキード問題」などがあった時代ですからね。自分がどんなに泥をかぶっても、やらなきゃいけないことがある。国民の政治に対する不信感に強い危機意識を持ち、経済運営のあり方も変えなくちゃいけない、もはや今まで通りではいかない、と言っていました。そういう危機意識がアホダノミクス男からは全然伝わってこない。だから、今の日本の資本主義体制の回り方ではダメだという強い思いを持って「新しい資本主義」というものを打ち出しているとは到底思えません。ただ、体裁を整えているだけで、コミットメントの浅さというか、軽さというか。
 
「新しい資本主義」は定義矛盾です
 
 ――その「新しい資本主義」ですが、いったい何なんでしょう? 資本主義が限界に来ているという議論はありますが。
 
「新しい資本主義実現会議」というのが発足したけれど、メンバーに新しい人ってあまりいない気がします。この人たちで新しい資本主義の形が考えられるとは到底思われないような、安倍政権時代の「未来投資会議」とか、今までと同じような方向性を持った人々がそこにいる。「新しい資本主義」という言い方自体が、定義矛盾というか、資本主義は資本主義なので、それを新しくするって、たぶんできないんだと思うんですね。
 
  ――定義矛盾ですか?
 
  そもそも資本主義という言葉で何を言い表そうとしているのかさえ定かではありません。資本主義的生産体制のことなのか。そうであるはずですけれど、資本主義的生産体制というものを岸田さんが分かっているのかも非常に疑問です。「なんとか資本主義」のような言葉が盛んに使われていますが、資本主義は資本主義なので、そういう尾ひれをくっつければ、また資本主義を生き永らえさせることができる、活性化することができる、と考えること自体、ちょっと的外れかなと思います。資本主義が限界に来ているということであれば、そうでないものを持ってこないといけない。資本主義の延命にしがみついていることが、「新しい資本主義」という言葉を生み出しているのではないかと思います。
 
  ――問題は、資本主義を新しくすることではないと?
 
  資本主義が資本の力を封じ込めることができなくなっているところに、問題があるんじゃないかと思うんですよね。経済がグローバル化し、金融化し、フィンテック化し、IT化している中では、資本主義の仕組みに資本を封じ込めることができなくなっていて、資本が縦横無尽に国境を超えて増殖し、凶暴性を発揮しているわけです。この資本の凶暴性をどうコントロールするのか、というような議論をする場をつくるのであれば意味がありますが、資本をコントロールできなくなった資本主義の延命のために、新しい飾りつけをしようと考えているのでは、非常にまずいと思います。
 
■フワフワした「体裁整え方男」
 
  ――「分配」政策として、保育士や介護士などの給料を引き上げるとか、賃上げした企業には税制優遇するなどについては、どうお考えですか?
 
  エッセンシャルワーカーの待遇改善も、非正規雇用者やフリーランスに対する保護を手厚くするのも、当然ながらやらなくてはいけない。問題は、どう政策が関わっていくのかです。まず、賃上げした企業に減税するのはおかしい。内部留保のある企業に、さらに減税という形で余り金を与えるのは、いかにも安直な人気取りで筋が通りません。こういう場面でこそ必要なのが、アホダノミクス男が得意だという「聞く力」ですよ。どのような政策対応や環境整備を政策にすれば賃金を上げられるのか、待遇を改善できるのか。「やりたいけれどできないんです。この障害を取り除いていただければできます」というのをきちんと聞き取って、「さあ、おっしゃる通りにしましたから、もう賃上げできないとは言わせませんよ」というところまで詰めていく。こうした姿勢や構えこそが、本当に「聞く」「耳を傾ける」ことだと思うんです。ご用聞きを全国一斉に派遣するようなことを言ってもらえば、少しは成果に期待する感じになりますよね。
 
  ――最後に、岸田首相の一番の懸念材料は?
 
「体裁整え方男」だという感じがするのが非常に心配です。アホノミクスもスカノミクスもおぞましかったけれど、アホダノミクスは、腰がなく、押されたら押された方向に流れて行ってしまうフワフワ感がある。吹けば飛ぶような存在の軽さ、中身のなさが、わずか1カ月で露呈してしまったことが懸念材料ですね。
 
(聞き手=小塚かおる/日刊ゲンダイ
 
▽浜矩子(はま・のりこ) 1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総合研究所に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。
 
 
 それでは昨日の相撲に行きます。
 
 昨日もワンピー姐さん来場を期待して午後の2時半にはBSのNHK放送を観ました。
何と当方の予想が的中し、ワンピー姐さんが前日と同じ席に鎮座していました。
この日は前日と比べるとテレビのアップ映像はほぼなく、その点は残念でしたがそれでも
観音様を拝めただけで良とすべきでしょうね!出来たら今日も含め、今場所は最後まで
皆勤することを祈ります。
 
 相撲ですが、昨日は横綱戦も2つの大関戦も中々見応えのある取り組みとなり、これなら
ワンピー姐さんに頼らなくても(普通は取り組みがつまらなくてワンピーしか見ない)充分、
15日間楽しませてもらえそうで有難いことです!
 
 このところ、天気がいいのと体調も良い方なので連日”じゅんさい池1周ウォーキング”には
行っています。本日も8時半スタートで整形外科のリハビリ(低周波治療)→ウォーキングは
励行します。昨日は《笑がおの湯》へ行ったので今日は行かずに相撲中継までは読書に
勤しむこととします。
 
 
 今日は量子物理学は勉強しましょう!忘れるとまずいので行きます。
 
 
 
 
 スウェデンボルグは、人間界には「三種の自由」があると述べている。
 第一種の自由とは、はじめは人間は両親から受け継いだ遺伝悪によって自分しか愛せない。そして悪への楽しみに駆られて何でも欲し、法律に違反しない限り理性に従っているかのように振る舞って悪を実行する。これが自然(動物)的自由で、このような人間は結局は地獄が選ぶようになるという。
 第二種の自由とは、人間は成長すると名誉や利益そのもの愛するようになり、そのため外面からは道徳的な人間のように見える。しかしそれは表面にすぎず、これを合理(仮面)的自由のレベルという。この種の人間は霊界では外面を偽ることができず、内面があからさまに露呈されて結局は地獄を選ばざるをえなくなるというのである。
 第三種の自由とは、人間は一種・二種を経て成長すると、悪を神への罪としてさけるようになる。そして神だけを仰ぐように自己変革がなされる。これが霊的自由のレベルである。
 
 どうやら「あの世」へ持っていけるものは自己の「魂」だけであるようだ。今からでも遅くはない。「良心」という神の囁きに常に注意をはらいながら、自己の麗質を高みへ持ち上げることが天国に行く近道だといえる。
 
 
  という事でまた明日です・・・・・